あれから、らいとは食事も喉に通る気もしなかった
らいと
らいと
とその発言を繰り返してはや二日目
らいと
昔は早くファンに会いたくて仕方がなかった、現にその気持ちは変わらないが、らいとはどうしても"会いたい"と言うと彼の事を考えてしまう
らいと
考えれば考えるほどらいとの胸は締め付けられるばかり
らいと
と本来の自分すら思い出せないくらいにらいとにはダメージが大きかった
別れた日にちが経てばたつほど
らいとの体は衰弱していく
らいと
今日もから元気を出して
スゥーと息を吐いて
らいと
と“明雷らいと“としての役目を果たす
らいと
今日も女の子の期待に答えて
らいと
俺も会いたかったなんて
今の自分に言う資格などないが、いわなければならない
だって、ステラは、ファンは、輝く俺らしか知らないし、望んでないから
らいと
いつもみたいにタスクをこなす
やっぱり女の子っていいなって思う
視聴者さん
視聴者さん
視聴者さん
優しくて
何を言っても可愛いし
視聴者さん
なんて冗談言っても許されるから
らいと
その一言で
視聴者さん
視聴者さん
視聴者さん
こんなにも舞い上がって幸せそうで
らいと
俺も…女の子になれれば良かったのに
という醜い感情を宿しながらファンと共に時間が過ぎた
それから
大好きだったはずの酒も
今はただただ記憶を消すためのやけ酒にしかならない
らいと
らいと
らいと
前だったら酒にあまり酔わない体質を不便だと思わなかったが
今とっては嫌気がさすくらいに要らない属性である
らいと
喉がグっと音を立てるくらいに一気に酒を今日も浴びる
※心音視点
最近らいとの様子がおかしくて
心音
俺が呼んでも
らいと
なにか考えてるわけでもなく
心音
らいと
らいと
いつも上の空みたいな顔してて
らいと
心音
心音
らいと
らいと
っていつもみたいに言うけど
いつもみたいに…何ていうんだろ
悲しそうだった
心音
らいと
らいとが俺に焼いた肉を渡そうとした時に真っ白な病人のような血の気のないほっそりとした手首が見えた
心音
思わず俺は手首を掴んで
らいと
心音
らいと
心音
俺がちょっと強い言い方をするとらいとは少しビクッとして
らいと
心音
心音
らいと
心音
らいと
心音
心音
らいと
らいとは俺がガチトーンで言うと大人しく言うことを聞いた
心音
らいとの家に無理やり入ってみると想像以上にひどくて
らいと
机の上にはたくさんの飲んだ酒の瓶や、缶が無作為にちりばめられていた
心音
心音
らいと
心音
心音
らいと
心音
らいと
らいとは俺の方を向いて弱々しく呟く
らいと
心音
それで俺に吐き捨てるように
らいと
らいと
らいとは明らかに特定の誰かと俺を重ねて
らいと
心音
よくわからんけどらいとはとにかく苦しそうで目には涙を浮かべて突き放すように声を荒げた
らいと
らいと
らいと
らいとは俺に溜めていた不安を吐き出すようにボロボロと涙を流して
珍しくらいとが弱っていて、でもリーダーとして、友達として頼ってくれて俺は嬉しかった
らいと
らいとは急に我に返った顔をして
らいと
らいと
らいと
らいと
そうやって弱い自分を隠そうとする
心音
らいと
心音
らいと
心音
らいと
心音
心音
らいとがなにに苦しんでるのかわかんないけどたぶん女性関係でらいとがこんなにも苦しそうにはしないはず
だとしたら
らいとを苦しめてる原因は本当にらいとにとって"大切"な人なんだろうな
心音
心音
らいと
そう言って少しずつらいとの心に刺さってる棘を俺らで和らげれたら良いなって思う
俺、お前にはずっと笑っててほしいよ