彰人
あっちが動いたからには、こっちもやるしかないな
瑞希
…そうだね
司
…まずは咲希を取り返す
司
白姫が居なくなるのは、白騎士団の象徴がいなくなるようなものだ
瑞希
うん。それに…
瑞希
大切な、友達だから。
絶対連れ戻さなくちゃ
絶対連れ戻さなくちゃ
司
…ああ
彰人
…とにかく、どうやって連れ戻すかだな
彰人
黒の奴等もこれで終わらすとは考えられない
司
これから黒陣営がこっちに攻めてくるかもしれない
瑞希
そうだね
瑞希
咲希ちゃんがいない今、白騎士は士気が揺らいでるから
司
…それが目的か…
彰人
…とにかく、まずは天馬を連れ戻すことからじゃないすか
司
…そうだな…
彰人
作戦考えるぞ
瑞希
うん!
瑞希
まず、咲希ちゃんを攫った黒騎士って誰だろう?
彰人
色々調べてみたんだが…
彰人
ふたりの魔力が検出できた
彰人
多分、そのうちのひとりは冬弥だ
司
なに!?冬弥だと!?
彰人
うるさ…
瑞希
と、冬弥くん…
瑞希
そっか…冬弥くん黒騎士だったもんね
司
な…なぜ、冬弥なんだ?
彰人
龍の足跡が残ってた
彰人
冬弥は龍使いだ
龍を扱うやつはなかなか居ない
龍を扱うやつはなかなか居ない
彰人
それに…戦いが始まる前、冬弥の龍の足跡を見たことがあった
司
…そうか…
司
じゃあ、ひとりは冬弥で確定だな
瑞希
司先輩、冬弥くんと幼馴染なんだよね…
瑞希
弟くんも、昔冬弥くんとよく一緒に歌ってたし…
瑞希
…ボクも、冬弥くんとはクラスメイトだったんだ
瑞希
なんだか…さみし──
彰人
──もう、過去のことだろ
彰人
今オレらは白騎士だ。
冬弥は黒騎士、もう…敵だろ
冬弥は黒騎士、もう…敵だろ
瑞希
…そう、だよね…!
瑞希
ごめんごめん!
ほら、作戦考えよ!
ほら、作戦考えよ!
司
…そうだな
瑞希
…そういえば、ふたりいたんだよね?
瑞希
もう1人は誰なの?
彰人
それが分かんねぇんだよ
彰人
でも、強い魔力なのは確かだ
司
…そうか…
司
ならば、手強いやつかもしれないな
類
上手く事が進んでよかったよ
類
ねぇ青柳くん?
冬弥
…はい
類
フフ。なんだか動揺していたみたいだけれど
類
大丈夫かい?
冬弥
そう…でしたか?
冬弥
…問題ないです
類
本当かな?
類
でもキミはやはり、黒騎士に向いていないね
冬弥
…あ…
冬弥
…申し訳ないです
類
謝ることじゃないんだよ
類
ただ…咲希くん、とても悲しそうな顔をしていただろう?
類
あの顔を見て、キミはどう思ったんだい?
冬弥
それは…
冬弥
…
類
…これから咲希くんを取り返すために司くんたちが来る
類
そのとき、キミは黒騎士としての役目を果たせるかな?
冬弥
…果たして、みせます
冬弥
黒騎士として、必ず
類
フフ。期待しているよ
類
…僕はこれから別の任務だから、そろそろ失礼するよ
類
咲希くんを頼んだよ
冬弥
…
冬弥
黒騎士としての役目…
冬弥
俺の黒騎士としての役目はなんなのだろうか…
冬弥
あのときの、咲希さんの表情…
咲希
2人がアタシをここに連れてきたのは…そのため…?
冬弥
…傷付いていた
冬弥
でも…当たり前だ
冬弥
こんなことしたんだ、咲希さんに嫌われてしまっても…
冬弥
仕方がない…ことだ…
冬弥
…
冬弥
…もう…
冬弥
司先輩に、顔を合わせることはできないな…