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とある都会の路地裏

息の荒い女性

はぁ…はぁ…

息を切らしながら走る。時々後ろに振り返り、“奴”が来ていないかどうかを確認する。

息の荒い女性

はぁ…はぁ…うっ…はぁ…はぁ

走りすぎて汗が出たのか、折角整えた化粧が剥げていく。

息の荒い女性

(どうして…私がこんな目に)

こうなった理由には思い当たる節がある。だが、それは私のせいではない。

息の荒い女性

(何で…私が狙われないといけないのよ)

私だって悪かったかもしれない。でもこんな事をしている奴らは、私以外にもごまんといる。開き直りではないが、そいつらが罰せられないのはおかしい。

息の荒い女性

はぁ…はぁ…ここまで来れば…もう…

???

逃げられるとでも思っていたのかい?

後ろから聞こえた声にゾッとした。ゆっくり視線だけを送る。そこにいたのはフードを被った平均身長の若者だった。

息の荒い女性

ひ…ひぃぃぃぃ…

恐怖からか腰を抜かしてしまった。逃げられない!

息の荒い女性

だ…誰よあんたは‼︎私が…何をしたって言うのよ!

???

…あんたは結婚詐欺で色んな男性から莫大なお金を騙し取った。騙された中には自殺した人までいるらしいしね。

私の必死の叫びに、冷静かつ淡々とした声が鼓膜を揺らす

息の荒い女性

それが何⁉︎お金を巻き上げて何が悪いのよ!第一騙される方が悪いんじゃない‼︎

???

あんたは…救いようがない罪を犯した。

息の荒い女性

な…何をするの?やめなさい…

???

法がお前を裁けないなら…僕が裁いてあげるよ。

スラっと音がして銀色のナイフが刀身を見せる。私は今自分に起こりうる状況に青ざめた

息の荒い女性

や…やめて…死にたくない。お金なら払うわ!今まで騙したお金が入った通帳をあげるから…命だけは助けて‼︎

悪あがきのようにそう言って私は鞄から通帳を取り出すと目の前の若者に向かって投げつける。

???

息の荒い女性

命だけは…お願い…命だけは…

???

…はぁ

???

良いよ

息の荒い女性

ほ…本当に?

ホッと胸を撫で下ろす。恐怖の一部が抜けた感覚がする。そして若者に気づかれないように鞄で顔を隠す。

???

うん、良いよ

息の荒い女性

(やれやれこのガキもちょろいもんね。)

私は若者に気づかれぬよう携帯を取り出す。110…警察の番号になるよう打っておく。

息の荒い女性

(こいつに強姦されそうになって…尚且つ通帳を盗られそうになったと言えば…この場を切り抜けられる。)

心の奥底でニヤッと微笑む。我ながら悪どい性格をしている。

息の荒い女性

(あんなガキにお金をあげる訳ないじゃない。私がバカ男どもからぶんどったお金なんだからね。)

息の荒い女性

(タイミングは…今!)

思いっきり床を蹴って走り出す。こいつは油断したのか一瞬チラッとだけ後ろを見た。

トゥルルルルル…ガチャ

警察官1

はい、□□警察署です。どうしましt…

息の荒い女性

助けてください!強姦されて通帳を奪われました!

警察官1

落ち着いてください。周りの状況を教えてくれませんか?

息の荒い女性

今若い男に襲われました!助けてください場所は…□□の路地裏です‼︎

警察官1

分かりました。パトカーを向かわせます。

ガチャッ…ツーツー

息の荒い女性

…フフフ

息の荒い女性

これであのガキも終わりよ…アーハハハハッ…ハッ

突然、目の前に赤い液体が飛び散る。私は急な脱力感に襲われてその場に倒れた。

息の荒い女性

カ…ハァッ…

ドサッ…

???

うるさいなぁ

???

汚い声で騒がないでよ。

???

これだからうるさい声とピーマンは嫌いなんだよ。

息の荒い女性

(声が…出ない…)

どうやら喉を斬られた。しかも声が出ないところを見ると声帯ごと斬ったのだろう。朦朧する意識の中フードを被った若者の目は蔑んでいた。そして私の意識はそこで途切れた。

???

さようなら…地獄で詫びな

ナイフについた血を器用に壁に飛ばす。

???

(…こんなんでいいか)

ウーーーウーーーー

???

もう来たのか…長居は無用だな。

警察官1

動くな!…あっ…大変だ‼︎来てくれ‼︎

警察官2

どうした‼︎…ッ⁉︎これは…‼︎

警察官1

…喉を切られています…死因は出血多量でしょう。

警察官2

また“連続殺人事件”か…!

壁と壁の間を壁キックしてビルの屋上まで登る。やっと駆けつけた警察があたふたとしているのを高みの見物のように眺めていた。その様子は実に滑稽だ。しかし狙ったかのように携帯が振動した。取り出して確認してみる。

???

『あぁ…』

送信

赤城悠

『これから帰る』

送信

スマホを切ってポケットに入れる。下でぞろぞろと警察官が集まってきていた。見つかる前に去るとしよう。

シュタッ

その頃下では

警察官1

これは…

警察官2

どうした?

警察官1

これを見てくれ。

死体のすぐ隣の壁に血と思われる赤い液体で、「Deadly」と書かれていた。

警察官1

これはやはり…同一犯で間違いなさそうだな。

警察官2

あぁ…

その頃僕は、都市の最大級のタワーが見られる場所で一休みしていた。

そういえば…自己紹介がまだだったね。僕の名前は赤城悠。この腐った社会から弱者を救う者であり、

イノセントギルティ(罪のない罪)を背負って生きる者だ。

プロローグ END

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