陽斗
葵
陽斗
葵起きろ
葵
んぁ
陽斗
おはよ
葵
あ、おはようはるくん…
陽斗
葵、話がある
葵
え、な、何?
陽斗
逃げ出そうとしてるか?
葵
えッ
陽斗
してんのか?
葵
え、いやッ
陽斗
早く応えろ
葵
し、してないッ
葵
する訳ッないじゃん
陽斗
…
陽斗
そうだよなあ
陽斗
俺は葵の事信じるぞ?
葵
え、
陽斗
逃げたらどうなるか分かってるもんな?
葵
う、うん…
陽斗
^^
陽斗
俺出掛けてくるから
葵
はい
陽斗
変な気おこすんじゃねえよ?
葵
はい…
陽斗
じゃあね♡
陽斗
行ってくる♡
葵
行ってらっしゃい…
バタンッ
葵
はあ…
葵
(監視カメラがあるせいで堂々と動けない)
葵
(もしかして今までの内容とか見られたりしたかな?)
葵
(あ、実からのLINE来てるかな)
葵
(やっぱりきてた)
葵
実
実
あ、やっと返信きた!
葵
ごめん
実
既読スルーするなんて珍しいな
実
ちょっと心配したんだぞ?
葵
え
葵
既読スルー…?
実
うん
実
既読だけ付けて返信無かったじゃん
葵
俺今の今まで実のLINE見てないんだけど、
実
は?
実
まさか!
葵
陽斗に見られたかもッ
実
嘘…
実
それじゃあ今までの計画もバレてる…
葵
可能性高いね
実
最悪の状態になってきたぞ…
実
計画がバレる
実
これは逃げる上で1番回避しなくちゃならなかったとこだ
葵
うん
実
だけどそれがバレた今
実
逃げ出すのが困難な状況になってる
葵
だよね…
実
朝陽斗に何か言われなかったか?
葵
言われた…
葵
『変な気起こすんじゃねえぞ』って
実
そうか
実
確実にバレてるな
葵
どうしよう
実
葵の住所と玄関のオートロックの番号は分かった
葵
え?
葵
ほんと!?
実
ああ
実
オートロックの番号はそこに偶々住んでる友達がいてな
実
教えてくれた
葵
そんな大事な番号良く素直に教えてくれたね
実
小学の頃からの付き合いだからな
実
何かと信頼し合ってるんだ
葵
へえ
実
だけど問題解決したわけじゃない
葵
うん
実
部屋の暗証番号が分からないことには葵を助け出せない
実
葵、部屋の番号は分かるか?
葵
分からない…
葵
教えてくれない
実
そうか…
葵
あ、でも
葵
部屋のキーなら確か持ってたはず
実
ほんとか!?
葵
うん
葵
探してみる
実
あったか?
葵
あったよ
葵
バッチリ
実
葵の住んでる部屋は何号室だ?
葵
306って書かれてる
実
3階か
実
今から助けに行く
葵
え、今から?
実
もう計画がバレてるんだ
実
早く実行しないと手遅れになる
葵
分かった
実
俺が葵の家に着いたらLINEする
実
そしたら窓からキーを落としてくれ
葵
了解
葵
僕が届く窓はリビングしかないから来たけど…
葵
前脱出しようとした時はほんとに馬鹿だったな
葵
窓からでたらベランダしかないのに…
葵
そこからどうやって出ようとしたんだろう…
葵
…
葵
ほんとに助かるかな…
葵
…
葵
(はるくんが帰ってきませんように)
葵
良かった…
葵
ポイッ
葵
(やっと…やっと助かるんだ!)
葵
(この地獄から開放される!)
ガチャッ
葵
実っ!
実
葵ッ
葵
え、なんでそんなボロボロにッ
実
逃げろッ!
葵
え…?
陽斗
ただいま葵♡
葵
ヒュッッッ







