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今はただそばに居たい
ただそれだけなのに
隣で寝ている貴方を見るだけで
どうして
木村 煌輝
母
眠気が覚めないまま煌輝は春の光に 飛び込んだ
今日は高校の入学式を終えて 初めての登校日
桜が綺麗に咲いている
煌輝は自転車で爽快に通学路を 進んでいた
横断歩道の信号は赤だった
春風が髪を靡かせる
いつまで経っても眠気は覚めない
ふと横を見るとそこには 1人の高校生がいた
制服は煌輝と同じ高校のものだ
綺麗な横顔と短い髪に
少しの間見惚れてしまっていた
信号は青に変わり煌輝は自転車を進めた
煌輝は電車に乗り込んだ
先刻のあの人も同じ電車に乗っていた
少し混みあっていて席に座ることは 出来なかった
静かな空気が押し寄せる
煌輝はイヤホンを差しながら微睡んでいる
すると握っていたスマホが手から すり抜けてしまった
肩を優しく叩かれる感覚で煌輝は 目を開く
日比谷 大駕
その人は優しい顔で落としたスマホを 差し出している
木村 煌輝
その瞬間煌輝は悟ってしまった
この後味の悪い胸の痛みは
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この痛みをどうすればいいのか わからなかった
しばらく間が空いてから再び話しかけてきた
日比谷 大駕
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
日比谷 大駕
少し不器用な話し方で
不器用に微笑んでいる
木村 煌輝
木村 煌輝
とりあえず笑顔を作ってみた
日比谷 大駕
木村 煌輝
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
優しい口調で
心地いい
そう思った
会話は案外続いて
電車に乗っている間途切れることなく 話していた
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
優しく笑う大駕に煌輝は優しく手を振った
鼓動が速くて
いつもの自分が姿を消していた
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
木村 煌輝
そんな他愛ない話に少しだけ幸せを感じる
春の太陽が煌輝の肌を温めている
次第に雲が空を埋めつくしていく
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
八幡琉翔
煌輝は真剣な表情でその練習風景を 見つめていた
それでも大駕を目で追ってしまっている
休憩中、水を飲んでいる大駕と目が合った
そして手を小さく振ってくれた
大駕は立ち上がって煌輝たちの所へ 向かって歩いてくる
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
八幡琉翔
日比谷 大駕
日比谷 大駕
日比谷 大駕
八幡琉翔
木村 煌輝
日比谷 大駕
八幡琉翔
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
日比谷 大駕
木村 煌輝
久しぶりのボールの感触
何故か違和感を感じる
ゴールに視点を集中させて
足を踏み込む
そしてボールを手から離した
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
ボールは綺麗にゴールに入った
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
八幡琉翔
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
琉翔のボールは少しゴールを外れた
八幡琉翔
日比谷 大駕
日比谷 大駕
八幡琉翔
日比谷 大駕
八幡琉翔
楽しそうに笑う二人を見てどうしようも無い気持ちになってしまう
煌輝はその気持ちを仕舞いこんで 別の言葉を放した
木村 煌輝
日比谷 大駕
煌輝は勇気を振り絞って言葉を紡ぐ
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
そう言って大駕は練習へ戻って行った
嬉しさが顔に滲まないように 俯いた
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
八幡琉翔
木村 煌輝
やっぱり胸は痛んだままでいる
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
優しい空気に息が詰まりそうだった
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
木村 煌輝
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
大駕の優しさが
煌輝の胸に刺さっていく
でもそれは痛みだけじゃなくて
温かさを感じる物だった
日比谷 大駕
瞼を閉じた煌輝は
大駕の肩に寄りかかって眠っている
大駕は優しく笑って窓を眺めていた
少し疲れた顔が窓に反射している
何故かほんの少し
孤独を感じていた
最寄り駅が近づく中
煌輝は目を瞑ったままでいる
日比谷 大駕
肩を優しく叩かれて煌輝は目を開いた
日比谷 大駕
笑う大駕の顔に煌輝は少しの間 何も言えずにいた
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
木村 煌輝
日比谷 大駕
木村 煌輝
電車を降りるとそこには柔らかな空気が広がっていて
自分の冷たい感情が温められるようだった
日比谷 大駕
日比谷 大駕
木村 煌輝
互いに手を振って再びペダルを踏んだ
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一日中ずっと煌輝に纏わりついている痛み
その正体を知らないフリをして
いつも通りに過ごそうと思っていた
でもそんなことは不可能で
煌輝は自転車を進めるのを止めた
そして振り返る
視線の先にはもう誰もいない
涙を乾かす為に煌輝は再びペダルを踏む
そして知ってしまった
痛みの正体
それは
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紛れもなく恋だった
木村 煌輝
煌輝は静かな夜に沈んでいった