黄色い薔薇は咲かぬ日々 第42話
ガタン……ガタン……
私たちは馬車に揺られて、洋館に向かっていった。
与根宮 桜子
寅彦様は先に洋館に居られるのよね?
自衛隊隊長 兼古 寿久
はい そうでございます
与根宮 桜子
そう、教えてくれてありがとう
与根宮 桜子
それより、護衛なんてしてもらってしまってごめんなさい
自衛隊隊長 兼古 寿久
いえ、旦那様のご要望ですのでお気になさらず
自衛隊隊長 兼古 寿久
私も奥様のような方の護衛ができて光栄です
与根宮 桜子
……
与根宮 桜子
貴方の体力を見くびっている訳ではないけれど、しんどくなれば自分の身体を一番に考えてね
与根宮 桜子
いつも訓練で疲れているだろうから
自衛隊隊長 兼古 寿久
……
自衛隊隊長 兼古 寿久
(こんな優しい人が後宮……か……)
与根宮 桜子
素敵な洋館…………!!レンガ造りはやっぱり目を奪われてしまうわ
自衛隊隊長 兼古 寿久
そうですね……
自衛隊隊長 兼古 寿久
旦那様は中で待っていらっしゃるみたいなので、行きましょうか
与根宮 桜子
ええ。そうね
与根宮 桜子
寅彦様
貴夾 寅彦
来たか……
貴夾 寅彦
ピクッ
与根宮 桜子
……!
寅彦様はいつもと違うかき上げている髪型で、きっちりとした背広を着ていた。
すごく……素敵だった
与根宮 桜子
……こ……こんばんは、
与根宮 桜子
素敵な洋館ですわね……つい見惚れてしまいました
貴夾 寅彦
…………ああ……。うちの職人がつくった建物だからな……
与根宮 桜子
…………
与根宮 桜子
どうか……されましたか?
与根宮 桜子
そんなにじっと見つめられて……
貴夾 寅彦
…………いや、なんでもない
貴夾 寅彦
いつもと雰囲気が違うから……新鮮でな
貴夾 寅彦
……似合ってる。
与根宮 桜子
…………!
与根宮 桜子
本当……ですか?
与根宮 桜子
わたくしもこういう服は初めてで緊張していたのですが…寅彦様にそう言って貰えて嬉しいです
貴夾 寅彦
……それならよかった
与根宮 桜子
……も、もう少しで入場の時間ですわね
与根宮 桜子
会場に行きましょう……か
貴夾 寅彦
……?そうだな
与根宮 桜子
……//
貴夾 寅彦
桜子。ここから先は社交界だ
貴夾 寅彦
中にはお前のことをよく思わない貴族もいるかもしれない。
貴夾 寅彦
でも、俺がいることを忘れるな
貴夾 寅彦
桜子が望めばなんでもする
貴夾 寅彦
寿久の事も頼るといい わかったか?
与根宮 桜子
…………
与根宮 桜子
ふふっ笑そんなに心配なさらなくても平気ですわ
与根宮 桜子
わたくしのことを罵ってくるような方がいれば……構うだけ無駄ですから
貴夾 寅彦
……
貴夾 寅彦
…笑そうだな
貴夾寅彦様と、貴夾桜子様のお成りでございます
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