この作品はいかがでしたか?
2,007
この作品はいかがでしたか?
2,007
春千夜
春千夜
翌日 AM5:30
春千夜
じーっと俺を見る爆豪に痺れを切らし話しかける
勝己
春千夜
なんかあったかぁ…?
勝己
春千夜
眠そうな八百万に駆け寄る
春千夜
百
春千夜
「「「「いる‼︎!」」」」
春千夜
相澤
相澤
相澤
勝己
相澤
春千夜
他の生徒たちが鍛錬に向かう中俺だけ残された
相澤
ラグドール
ラグドール
春千夜
相澤
春千夜
まだ何か言いたそうな先生に笑顔を一つ残し崖に向かう
眼下には眩しいクラスメイトたちの必死な鍛練の様子
春千夜
この脆く薄いガラスの上に存在する世界
この世界なんて少しでも傷付けば一瞬で壊れちまうのに、
春千夜
綺麗事しか吐かねえ上っ面だけのヒーローも
そんなヒーローを崇めるように信頼する市民らも
春千夜
ヒーローがヒーローでいられてんのは人々がヒーローだと思っているから
人々がヴィランをヒーローだと思っちまえば全部ひっくり返る
善、は多数決で決められる
春千夜
少しずつ内側から仮面が壊される
水面に映る俺は髪が毛先から鮮やかな桃色へと変わっていた
春千夜
思考があの時のように染まるその瞬間_______
「三途さん、?」
デク
段々と思考が元に戻っていく
いや、作られていく
デク
デク
春千夜
デク
その声が、表情が、動きが、全てが花垣武道に重なってくる
デク
喉がひゅって音を立てる
デク
春千夜
デク
春千夜
デク
春千夜
デク
春千夜
デク
ドクンッ
デク
春千夜
胸中で真っ黒なものがぐるぐると渦巻いてるような感覚
春千夜
デク
春千夜
今にも個性が、思考が暴走しそうなんだ
”前”みたいに誰かを傷つけるのはもう嫌なんだよ…っ
春千夜
デク
春千夜
デク
これ以上こいつといたら本性が暴れ出しちまう
そしたら、善人が傷つくことになるから
春千夜
血液を爆発させ煙幕をつくる
デク
春千夜
やっぱり俺はヒーローにはなれねえみてえだわ
春千夜
紫と黒の二色の髪の毛を視界に入れ……
俺の意識はそこで途絶えた
翌日 PM9:30
デク
あの後僕の、僕らの前から姿を消した三途さんはどこに行ってしまったのだろう
夕飯を作って食べても僕は何も話せなくてかっちゃんに怒られちゃった
先生も三途さんの捜索はこちら側がするからって暗い雰囲気の僕らを無理矢理肝試しに押し込んでくれた
デク
言い訳だとはわかっているけど、でもどうしてもあの泣きそうな三途さんの顔が忘れられない
それに……
洸汰くんを先生に預けて勢いのまま戻ってきちゃった
デク
そう呟いた瞬間
「知らねーの?」
デク
2色の髪をお洒落にウルフカットにした美青年
こんな人ヒーローでも生徒でもない、勿論先生でもない筈だ
まさか____!
理解した瞬間血の気が引くのがわかる
「…お前さ、爆豪勝己って奴知ってる?」
デク
「ふーん、知ってんだ。情報ありがとな」
デク
「はいはい…あ、もしもし?うん、爆豪勝己がいるの確認できたよ」
「…わかってるよ、だから兄ちゃん達には手、出さないでね」
その時の青年は後悔や憎悪などをかき混ぜていたような顔をしていた
デク
「悪いな、折角の楽しい合宿をこんなにしちまって」
「俺の名前は……ラン、だよ」
名前を言うまでに数秒の間があった
恐らく本名ではない
ラン、?
ランが僕の腕を掴み引き寄せる
デク
5%の力を青年に向ける
ラン、?
だが力を出す前に関節を抑え込まれた
ラン、?
顔は見えないが声だけで分かる
この人はヴィランなんかじゃないって
デク
ラン、?
後頭部を強打されたらしい
その言葉を聞き終え僕の意識は閉ざされた
春千夜
現在俺はヴィランのアジトの一部屋に拘束されている
柱に腕を手錠と縄で縛られ足には重い鉄球つきの鎖、腿から脛までの各部位も特別性の縄で縛られている
春千夜
春千夜
舌を打つ
春千夜
愛した理由も忘れちゃって
過食気味の胸で泣いちゃって
肌の色すら 見えなくなっている
自分だけ傷ついたつもりで 足が抜け落ちたのも気づかない
なんで、マイキーを王にしたんだっけ
時々“前”の俺と“今”の俺が混ざってわからなくなる時がある
『いいから俺に着いてきてくれ』
あぁ…頼まれたからだっけな
夢や希望はなんだった?
やりたいことはこれだった?
過去が僕らを待っている
貪欲な顔で待っている
侘しさも悲しみもなければ 夜が死ぬたび
歌なんて歌わなかった
春千夜
俺を愛してほしいとか思わねえし思いたくねえけど
でも、独りにしたのは許さない
あんたが独りは苦しいからって俺に枷つけてたんだろ
そのくせにあんたは大嫌いな奴と2人で死んで、俺だけ残されて
春千夜
爪が皮膚を裂き血が滲むがそんなことどうでもいい
置いてかないでよ、マイキー
あなたの笑顔がここにあるなら諦めなんてしなかったんだ
あなたの言葉を思い出すから慰めなんていらなかった
生きる意味ばかり思い出すから優しさを常に疑った
あなたの涙を見て笑えたら今更恥など知らなかった
春千夜
“明司春千夜”と本来居るはずの俺という人格に消された“明司春千夜”が顔を出す
息を整えればすぐに“明司春千夜”は消えて、
自分でもなんでこんなにアイツラを見ると胸がギュッとなるのかはわからない
だけど、気弱で優しいと言われていた“俺”は俺が作られたときに死んだ
だからこれは情なんかに流されてるわけじゃない
ただの寂しがり屋の俺のエゴだ
春千夜
春千夜
荼毘
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
思わず突っ込んだ俺は悪くないと思う
荼毘
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
春千夜
手が出せないから舌を出して強請る
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
堅物のヒーローよりずっと気が合うわ
荼毘
春千夜
弔
春千夜
弔
弔
弔
春千夜
勝己
春千夜
勝己
春千夜
弔
春千夜
弔
勝己
春千夜
荼毘
春千夜
荼毘
春千夜
春千夜
勝己
春千夜
荼毘
春千夜
勝己
ヒミコ
春千夜
ヒミコ
春千夜
勝己
春千夜
ヒミコ
春千夜
弔
楽しくお喋り(笑)していたんだけど…え?拘束外すのか…?何が目的だ…
弔
弔
俺は別にコイツラの会話に口を挟む気はねえ、
黙って聞いてるのが俺の中での得策だ
勝己
弔
弔
勝己
えー俺は今繋がれていた柱にもたれ掛かるように座ってるんだが…
目の前の会話があまりにも成り立たなくて笑いそうだわ
春千夜
knock knock
春千夜
「どうもォピザーラ神野店です――――――」
SMASSH!!
春千夜
建物が崩れた
春千夜
ヒーロー達が入ってきたのを見、咄嗟に爆豪の首根っこを掴み離脱す……
春千夜
る前に何者かに腕を掴まれ引っ張られる
爆豪をどうにかしようと辺りに視線を走らせ…
春千夜
緑谷たちを見つけた
春千夜
ヴィランたちか木の根のようなものに捕まり必死に抵抗している
今なら緑谷たちも逃げられるし爆豪の安全も保証できるな…
春千夜
デク
だが爆豪は届かず
勝己
勝己
バシャ
春千夜
俺の体も飲まれ…!?
「三途、苦しいだろうが我慢してくれ」
どこかで聞いたことのある声が俺の耳元で囁かれたと思った直後
春千夜
体に針を刺され何かが注入されていく
春千夜
そうして数秒後
黒い液体が地面に全て零れ俺には一滴も入らなかった
春千夜
そいつの顔を見る
春千夜
白銀の長髪を揺らし三白眼の瞳を俺に向ける“仲間”
春千夜
ココ
ヒョイ、と俺を担ぐ九井に暴れようとすると一言で叱責される
ココ
春千夜
九井は俺を担いだままヒーローらの背後へと抜け出した
春千夜
薄暗い廃墟に連れてこられ降ろされる
ココ
俺の手を引き前を歩く九井の表情は髪のせいか見えなかった
春千夜
連れてこられたのは管の入り込んだ実験部屋のような部屋
いや、ここは間違いなく実験場だろう
だって__________
大きなカプセルに入れられた複数の人たちに手術台のようなベッドに寝かせられた奴ら
この中には行方不明とされていた梵天の奴らが入れられていた
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
誰も目を開けないで虫のような息をしている
春千夜
ココ
春千夜
九井の胸ぐらを掴みあげる
ココ
九井が俺の胸ぐらを逆に掴み上げ大声を上げる
ココ
ココ
ココ
ココ
ココ
ココ
ココ
ココ
春千夜
九井の言葉に唇を噛み締める
春千夜
ココ
春千夜
ココ
春千夜
ココ
春千夜
灰谷兄の入ったカプセルの面をそっと撫ぜる
ココ
春千夜
ココ
春千夜
春千夜
髪を乱雑に掻き乱す
春千夜
ココ
春千夜
マイキーの入ったカプセルを撫ぜながら聞き返す
ココ
春千夜
春千夜
ココ
春千夜
無理なわけねえだろ……そう続けようとしたが、九井の顔を見て声が出なかった
ココ
ココ
春千夜
春千夜
ココ
春千夜
ココ
目を逸らしながらポツリと答える九井に関節技を掛ける
ココ
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
関節技を止め九井の瞳を見つめる
ココ
春千夜
春千夜
春千夜
ココ
春千夜
それでも頷かねえなら最終奥義だ
春千夜
通話
00:00
ココ
春千夜
『おう、今大変そうだな』
春千夜
『はっ‼︎!?』
春千夜
春千夜
『マイキーや梵天の奴らが、?』
春千夜
ココ
スマホを奪おうとする九井の腕から逃れながらも話す
春千夜
春千夜
ココ
ココ
ココ
ココ
春千夜
そういえば今頃爆豪たちどうなってんだろ
春千夜
ドォォォォォン
春千夜
窓から外を見ればそこには………
春千夜
個性でいつかのように九井を血の結界で守る
ココ
バァーーン‼︎!ガラガラガラガラ…
建物が、崩れる
春千夜
焦凍
空から落ちた春千夜を受け止める
デク
春千夜
百
春千夜
百
春千夜
焦凍
春千夜
春千夜
必死に立ちあがろうとする春千夜の姿がこの上なく焦っていることに気づく
勝己
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
焦凍
春千夜
勝己
鋭児郎
百
春千夜
勝己
BOOOOOOOOM‼︎!
爆豪が春千夜を抱えたまま飛び去る
焦凍
デク
鋭児郎
焦凍
百
俺も炎と氷を使い飛び去る
勝己
春千夜
爆豪の肩を借りながら来た道を辿る
春千夜
ココ
勝己
春千夜
ココ
ココ
春千夜
瓦礫の山を退けマイキーたちを探す
春千夜
焦凍
春千夜
焦凍
ふわふわの金髪に紫と黒の髪、金の混ざった黒
春千夜
勝己
春千夜
爆豪におぶられながらマイキーに近づく
春千夜
百
勝己
焦凍
百
春千夜
あとはマイキーだけだ、
勝己
春千夜
勝己
春千夜
焦凍
春千夜
んだこれ
体が燃えるように熱くて痛い
肺が針に刺されてるようだ
ちゃんと手足、繋がってんのか、
視界がぼやける
百
百
春千夜
もう、無理だ
コメント
7件
(*ノД`*)・゚・。((((←語彙力消えるぐらい好きだし最高 続き待ってます!!
春千夜大丈夫かな?
好きすぎる…