こさめと別れて、帰路についたとき。 ようやく、切り替えられそう と思ったのに。
LAN
依瑠真
遠くに見える、細身の男。 ───いるま。 隣にいるのは…友達かな。 楽しそうにしているのを 見るだけでつらい。
LAN
手、繋いでる。 それに 何その顔。
わたしには、繋いでくれなかったくせに。 いつも、冷めた顔してたのに……!
LAN
まさか、男に負けるとは。
LAN
依瑠真
依瑠真
LAN
目が合っても、 すぐ逸らされるなんて。
LAN
ないちゃだめ。 また、あの時みたいになっちゃう。
傷つきたくないからホストにハマったのに、それで傷ついてるなんて ばかみたい。
ずっとシャンパン開けて ご機嫌とってたら ずっといっしょだと思ってたのにな
ぽつり、肩に雨があたった。
薬局いって、コンビニ行って、ぶらぶらしてたら さっきの所に戻ってきちゃった。 ストレスで、また肉まん買っちゃった。ダイエット中なのに〜。 こさめ…そんな都合よくいないか。
いいや、かえろ───
LAN
ずぶぬれの少年が、縮こまってる。
LAN
どうしよう。寒そうだし、手首なんて折れそうなくらい細いし……!
LAN
よほどお腹がすいていたのか、ぱくぱく食べる。 上着を羽織らせて、落ち着いてから尋ねてみることにした。
LAN
美琴
LAN
LAN
正解なのかはわからないけど。 寂しさを埋めたいだけなのかも。 偽善でも、べつにいい。
LAN
美琴
にこっと笑う顔が、 とても可愛らしかった。 いるまを、忘れるため。
美琴は少しずつ 表情が柔らかくなっていった。 いっしょに過ごした時間は 本当に楽しかったし、嬉しかった。 関わりたくなかった依瑠真にだって この子のためなら話しかけにいったし。 でも────
この子が 約1ヶ月後
死ぬなんて、 この時は思ってもみなかった。
胃萎
胃萎
胃萎
胃萎
𝐍𝐞𝐱𝐭 500♥⤴︎
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