それは音楽クラスで居残りをしていたある日のこと──
科野響
科野響
科野響
科野響
科野響
思わず鍵盤の上に手が落ちると
触れた鍵盤が鳴って、不協和音が響く
その時──
相羽奏亮
科野響
誰かがおもむろに私の背後から、私の手の上に自分の手を重ねた
振り返ると、端正な若い男性の横顔が見える
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
その人が左手で和音を鳴らしながら私の右手を動かして
背中に体温が伝わってくる
科野響
科野響
科野響
相羽奏亮
科野響
科野響
科野響
相羽奏亮
科野響
相羽奏亮
科野響
相羽奏亮
科野響
科野響
相羽奏亮
科野響
科野響
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
その人は、私の隣で一緒にフレーズを奏でてくれた
科野響
相羽奏亮
科野響
科野響
それから間もなく──
花森小夜子
花森小夜子
科野響
花森小夜子
花森小夜子
科野響
科野響
科野響
科野響
上条会長とは、この桐生学園の王子と言われる生徒会長
お姫様みたいな花ちゃんは書記兼副会長で
なんとなく、上条先輩といい感じ
科野響
科野響
科野響
科野響
花森小夜子
花森小夜子
花森小夜子
担任
担任
科野響
科野響
科野響
科野響
担任
担任
科野響
科野響
先生の背後から、クスクス笑う声が聞こえた
担任
担任
科野響
私を見てクスクスと肩を揺らしながら現れたのは──
相羽奏亮
科野響
科野響
科野響
科野響
相羽先生がラストの激しいフレーズを弾き終わり
ピアノの音色が止まる
──パチパチパチ!
相羽奏亮
科野響
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
科野響
科野響
科野響
相羽奏亮
先生は複雑そうな顔をして
鍵盤をポロンポロンとかき鳴らす
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
相羽奏亮
先生は楽譜を丸めて、また私の頭を小突いた
科野響
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響
科野響
科野響
科野響
科野響
無理だと思う生徒に勧めない、という先生の言葉を思い出す
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
相羽奏亮
科野響