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Starry sky

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Starry sky

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2020年06月13日

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少女はビルの屋上にあるフェンスの向かう側に佇んでいた。

....何やってるの?

後ろから聞こえる声に少女は振り返った。

屋上の真ん中に一人の少年が立っていた。

.....何やってるの?そんな所で

少女は少年の言葉を無視し、満天に輝く星空を見た。

...えっと、あの...

あなたこそ、ココに何しに来たの?

え?僕は...ただ涼みに

こんな夜中にこんな所で?

え、うん...

ふーん

君はそんな所で何してるの?

星...

え?

ココから見る星が凄くキレイなの..色んな事を忘れさせてくれる

...何かあったの?

少女はその場に座り込み顔を伏せた。

あ、..ごめん。気に触る事言ったなら謝るよ

.....本当は死ぬためにここにきた

え?

私、今の世の中が大嫌い。
神様も人間も大嫌い

少年は少女の元へゆっくり歩み寄り、フェンスの前で足を止めた。

どうして私は生まれてきたんだろう。

.....どうしてお母さんは私が嫌いなのに私の事産んだんだろう

.....

お父さんもお母さんもクラスメイトも私が嫌いだから殴るんだ..だったら私なんていない方がきっとみんな喜ぶ

そうかな?君のこと好きな人がいるかもしれないよ

居ない。そんなの...居るわけない

どうしてわかるの?

わかる。

みんな...私を見ると顔が歪む。
私が近づくと離れていく

私が話しかけると...殴ってくる。だから、わかる

....

あなたには私の気持ちなんてわからないよ

わかるよ

え?

少女は振り返り少年を見た。

僕も君と一緒で誰からも愛されなかった。
自分の居場所がないんだ..

だから僕もココに来たのは、本当は死のうと思って

...お父さんとお母さんに殴られるの?

両親は僕が小さい時、施設の前に僕を捨てた

それが原因でクラスメイトから無視されたり、教科書隠されたり...殴られたりした

.....

だから、君と僕は一緒だ

....

そっちに行ってもいいかな?

...うん

少年はフェンスをよじ登った。そして、少女の隣に座り込み星を見た。

本当にココから見る星はキレイだね

...うん。辛いことがあった時、よくココで星を見てた

そっか..じゃあさ今度は僕と一緒に、またココで星を見ようよ

え?

この場所は二人の秘密の場所だね

私..死ぬつもりなんだよ?

そうだね。それは僕もだよ。でも君に出会って少しだけ生きてみようって思った

どうして?私はあなたに影響を与えられるような人間じゃない

そんなことないよ

だって...私、私...誰からも愛されてないし必要とされてない

僕は君を必要と思ったし、好きだよ

....なんで初めて会ったばかりの私にそんな事言えるの?私の事何も知らないのに

これから知っていけばいいよ、お互い

.....

初めて君を見たとき、この満天の星空が霞むぐらい君が輝いてとてもキレイだった

少年は少女を見ながら優しく微笑んだ。

お互い、誰からも愛されてないだろ?だったら、僕の愛情を君にあげる

だから、少しで良い。君の愛情を僕に頂戴

...ふふっ。何それ

二人はお互い顔を見合わせて笑った。

少女の笑顔はキレイに輝く満天の星空よりも美しかった。

それから二人は色んな話をした。 好きな本や好きな教科、好きな食べ物。

それは二人にとってどんな辛い事も忘れられる程、幸せな時間だった。

ありがとう。君と色んな話を聞けて楽しかった。

私も楽しかった。ありがとう

この後、どうするの?

.....帰るよ

...大丈夫?

うん...

君がもし..もし嫌じゃなければウチに来る?

え?

実は僕、施設を出て一人暮らしをしてるんだ。だから、もし君が良ければ..家に来る?

ありがとう....でも、帰るよ

そっか...じゃあ明日、またココで会おう

うん..楽しみにしてる。

......じゃあ、バイバイ

うん。バイバイ

二人はまたココで会う約束を交わし別れた

しかしその約束が果たされることは二度となかった。

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