光
俺と付き合ってください!
日菜
…ごめんなさい。私、好きな人がいるの。
光
……。そっか。
日菜
ありがとうございます。…では。
光
(結局…あいつのこと、好きなのかよ。)
俺は知っている。
日菜は俺の親友、達也を好きなことを。
キーンコーンカーンコーン
達也
はよー!
光
はよ。
達也
どーした?テンション低くねー?
光
(フラれた…なんて言えねーよ。)
光
(好きな人も言ったことねーのに…。)
達也
ニヤニヤ…。
光
お前…何ニヤニヤしてんの?
達也
いやー……彼女出来た…。
光
……へ?マヂ!?
達也
…おう。ほら。あいつ……。
光
…どれどれ?田中さん?
達也
ちげーよ。日菜。
日菜?
ひな?
……日菜?
日菜
…あ!達也くん…!お、おは…よう…!
達也
はよー!日菜!
光
……。え、どっちから?
そのまま俺と達也は男子トイレに入った。
達也
日菜から…。
光
お、おー!おめでとー!
知ってた。
日菜がこいつを好きな事ぐらい。
光
……で、OKしたのか……。
達也
そう、そう♪
光
…よかったな!……っ!
不気味な顔で笑う達也
光
……何?
達也
それだよ……。俺が求めていたのは……。
ドンッッ!
壁に強く叩きつけられた。
光
……っ!んだよ!
達也
お前が怒った顔も……。
息が荒くなる達也
達也
失恋したんだろ?傷ついた顔も……。
光
……っ……。
達也
ずっとずーっと見たかったんだよ!
光
……ざけんな。
達也
ふははははっ!!!それだよ!それ!!
光
……っ!
トイレに頬を殴る鈍い音が響いた。
達也
お前…それはやりすぎ。
光
あ?お前は!結局俺がこうなって欲しいがため日菜と付き合ったんだろ!?なぁ!!
胸ぐらを掴むと俺より背の高い達也は鼻で笑うと
達也
光はまだお子ちゃまだなぁ。牛乳飲んで…っ!
光
答えろよ!!
頬をもう1発叩くと達也の目がかわった。
達也
そうだよ!!日菜のことなんてこれっぽっちも好きじゃねーよ!
光
俺の気持ち、日菜の気持ち……考えろよ!!
キーンコーンカーンコーン
達也
…ふっ。バーカ。
達也はそう言い出て行った。