コンコンと扉を鳴らすと中から生徒会長の声がした
陽菜が静かに開けると
たくさんの人の姿が見えた
陽菜
連れてきました
陽太
ようこそ、生徒会へ
生徒会の人
(可愛い子だな)
(1年生か次はしっかり見極めないと)
(ふーん、問題児だな)
鈴音
(え、静かすぎ?)
陽太
座っていいよ
鈴音
シツレイシマス
陽菜
あれ??カタコト!?
鈴音
き、緊張して
陽菜
面接じゃないんだから
鈴音
面接でしょこれ?
陽太
あはは、リラックスしていいからね
じゃあ、自己紹介
鈴音
えっと、神楽 鈴音です
生徒会の人
神楽…!?
鈴音
(あれ?ざわついたな
どんだけパパン有名なの?)
陽太
じゃあ、好きな物は?
鈴音
えっと、甘いもの
陽太
じゃあ、嫌いな事は?
鈴音
人を傷つける事や人
生徒会の人
……
鈴音
(えー、終わった?詰んだ?)
陽太
!そうか、じゃあ、なんで生徒会になったの?
鈴音
え?スカウトされたから?
陽太
んー、それだけ?
鈴音
……強いて言うなら
ここの問題児達と楽しく学校生活を送りたいから?
陽太
つまり、楽しむため?
鈴音
あ、そうかもしれないです
陽太
……いいね、さすがだよ!
陽太
おめでとう!
生徒会の人
合格
鈴音
ありがとうございます!
陽菜
やったー!
鈴音
なんでそんなに陽菜が喜んでるの?
陽菜
えへへ!つい!
鈴音
可愛い
陽太
だろ?
鈴音
!?びっくりした
そんな中3人を静かに見つめている男がいた
その男は、少し長い髪を1つに結んでいる髪を揺らして生徒会長に声をかける
陽菜
……
鈴音
陽菜?
陽太
……鈴音、君に生徒会の仕事を教える
同じ風紀の先輩、樹月(いつき)だよ
飴を手に持って、緑のピアスがキラッと光るその男の左頬は火傷の跡がある
樹月
初めまして、よろしくなぁ
鈴音ちゃん♡
喋り方は訛りがあって、独特な声質で
奇妙な雰囲気を放つ
思わず身構える
鈴音
初めまして、よろしくお願いします
樹月先輩
嬉しそうに微笑んだあと飴を舐める
舌は2つに別れており蛇のような舌
鈴音
(この人、もしや、人外!?)
陽菜
お兄ちゃん……許さない
陽太
え、なんで?
樹月
嫌われてるなぁw
陽太
そんな〜
鈴音
にしても、なんか、広すぎますね?
陽太
開放的な方がいいだろ?
陽菜
まぁ、人も多いからね
鈴音
そうなのか
陽太
仕事内容は樹月に聞くといいよ
教えるの上手いしね、他に分からないことは僕か、陽菜に聞くといいよ
陽菜
いや、私に聞いて
樹月
陽菜ちゃんは、ホンマにボクの事信用してないなぁ悲しいわぁ
陽菜
すいませんね
鈴音
(めっちゃ嫌いな人に取る行動じゃね?)
生徒会の人
陽菜ったら、友達取られそうで警戒してる
生徒会の人
可愛いー
陽太
だろ!僕の妹だー
樹月
まぁた、始まったよ
鈴音
あの!仕事って?
樹月
あぁ、簡単に言うと
見回り、手伝い、問題や出来事の報告、対処とかやで
樹月
慣れれば全部簡単だから安心してね
鈴音
はい!ありがとうございます
樹月
!!君、可愛いなぁ、連絡先教えてや
樹月
なんなら、僕の家来るかぁ?
陽太
コラコラ、よそでやりなさい
樹月
痛いわぁ
陽菜
フシャー!!
鈴音
ね、猫!?(美夜!?)
樹月
猫……おいでー
陽菜
来るなー!
鈴音
カオスだ
陽太
さて、みんな、今日で無事に学校は終わりだ、お疲れ様
鈴音
あ、そっか、もう金曜日か
陽菜
早いねー、鈴音、転校してきてまだ5日目だよね?
鈴音
うん、この街もあんまり知らない
陽菜
!!じゃあ、明日、私とイツメン達と遊びに行こう!
鈴音
いいね!
陽太
僕も!
樹月
僕もー!
陽菜
駄目!!
鈴音
さすがにね
生徒会の人
あははw
賑やかで楽しそうだけど
ここからが大変な事になるのでした