隣から聞こえる押し殺した咳の音で目が覚めた
見慣れない天井
仄暗い部屋の中でだんだんと意識が覚醒した
低気圧のせいで朝から頭痛がして息苦しかった
きっとアニキもそうだろうと部屋を覗くと、案の定不機嫌そうなアニキが出迎えてくれた
1つのベッドに2人で潜り込んでから どれほど経ったのだろう
if
if
悠佑
if
悠佑
悠佑
if
if
悠佑
悠佑はそれには答えず、ifの額に手を乗せた
if
悠佑
if
悠佑
悠佑
if
そう言い残してアニキは部屋を出た
if
if
2人で住むこの家に、助けが来るはずもない
if
ゆっくりゆっくり階段を降り、リビングのドアを開ける
窓から入ってくる強い光に目が眩む
本当ならカーテンを閉め切りたいところだが、その余裕もなく
悠佑
悠佑
悠佑
台に乗って背伸びすると、ふっと目の前が暗くなった
ずっと重かった体が軽くなったような、変な浮遊感を感じたのも束の間
思い切り冷たいフローリングに叩きつけられて息が詰まった
悠佑
目の前はまだ真っ白で、息が苦しい
焦って大きく息を吸えば、その度に増す閉塞感
悠佑
逃げ出したい、けど逃れられない
服の胸のあたりをぎゅっと掴んで耐える
悠佑
来るはずのない同居人の名を思わず呟く
地面に伏せて、肩を大きく揺らして
どうすることも出来ない悠佑は、 ただ冷たい床に意識を溶かした
コメント
13件
最高ですぅ〜( ´∀`)