主
主
主
主
主
⚠️日本受け
日本
日がよく当たり心地よい和室で、あくびをひとつ。
珍しく何もない休日。
私は、今日はここで心ゆくまでのんびりと過ごすつもりだった。
そこにーーーー
ガラッ
日帝
日本
重い襖をぎし、と音を立てて父が入ってきた。
私はこの音が良い音とは思えないが、父が襖に愛着があるようで替えるのを惜しむため、ずっとこれのままだ。
思えば、この音が私の非日常の火蓋を切ったのかもしれない。
私が眩しい陽に目を顰めていると、父が口を開いた。
日帝
その言葉は、予想とかけ離れたものだった。
日本
休みが“珍しいモノ”である仕事に不満がないことなどある筈がない。
けれど、父のあの言葉の方が私には、よっぽど……
日帝
日帝
確かにあの人たちはうざったいけど、別に良い。
仕事もたまに肩代わりしてくれるし。
日本
そう怪訝に聞き返すと、父は一瞬眉を潜めてもごもごと口籠もる。
日本
日帝
「ーーーーーーーーー」
日本
日帝
私は怒りと驚きの混在する気持ちを、そのまま吐き出した。
日本
日本
性に合わず激しく怒鳴る私に父はびくっと肩を震わせ、腰を引いて手を合わせた。
日帝
日帝
精一杯手に力を込め懇願する父。
目元が緩む。私は交渉に弱い。自覚もしている。
日本
日本
日帝
日本
こんなに必死な家族の願いを無碍にするなんて、私にはできない。
それに、まあ。素性の知れない男なんて、少し話してすぐ振れば良いことだ。
けど、まさか………相手が、あの人だったなんて。
日本
??
日本
??
それは、こっちのセリフだ。
なんであなたとこんな風情のある場所で目を向け合わないといけないのか。
日帝
日帝
本当に、月曜日が休みになるくらいのすごい偶然。
仕組まれていたんじゃないか、そう思う程には。
だって、目の前にいるこの男はーーー
私は数年前まで会社には勤めず、“女優”を目指していた。
しかし、そんなぽっと出の私が簡単に売れるほど甘いこの業界では無い。
そんな私が迷い込んだ一つの世界。
監督
日本
それが、“AV女優”の道。
演技で食べてくちゃんとしたお仕事だし、後悔は無い。
たまに、ちょっと痛いくらい。それも最近は気持ちよく感じる。
日本
監督
監督
アメリカ
日本
近頃共演することが多い男優のアメリカさん。
配役のこともあり、私のアメリカさんの呼び方は“アメ君”に変わっていた。
……上手いから、呼び方も甘くなるのかも。
アメリカ
日本
顎を掴まれ、されるがままに身を捩る。
アメリカ
日本
アメリカ
冷酷な視線で見下ろされ、心からアメ君を怖いと思った。けど、身体美を活かし切るような構図で、思わず見惚れてしまう。
日本
恐怖もあり、自然と涙がこぼれた。
アメリカ
アメ君は、そっと私を背骨に沿って強く抱きしめる。
日本
いつの間にか重なる唇。舞台用とはいえ重い枷が、私をアメ君に縛り付けているようで。
アメリカ
アメリカ
日本
アメリカ
耳元で吐息と共に響く低音。
演技なのに。それでも、この人に身を委ねたい。そんな思いに浸っていた。
けどそんなのも、もう辞めた仕事の捨てた思い出。
その思い出の中の人と会うなんて、2度とないだろうと思っていたんだ。
会社に勤めることになって、引っ越して。なのに、目の前にいるこの男!
アメリカ
仕事のときのアメ君から私への呼び方。
日本
イギリス
イギリス
日帝
アメリカ
日本
急な展開に焦りながら、必死に心臓を落ち着かせる。
元々、少し話してから断るつもりだったのだ、特段変わりはない。と。
アメリカ
日本
アメリカ
日本
よく考えたら、現場の人に何も伝えないまま仕事を辞めてしまった。
彼なりに気を遣ってくれていたのかも知れない。
日本
アメリカ
アメリカ
日本
アメく…アメリカさんは、不満気に私の方を指差した。
アメリカ
日本
アメリカ
自慢顔で顎に手を添えるアメリカさんを見て、少しおかしく笑う。
日本
アメリカ
クイズをしてるわけでは無かったと思うが。
ずいぶん奇抜なお方のようだ。
日本
アメリカ
日本
アメリカ
日本
アメリカ
そう言って笑うアメリカさん。豪快な笑い方は、あの時と変わっていなかった。目をよく凝らすと、仕事のときにしていた癖がどんどん発見される。
彼は彼なんだな……同じだ。
アメリカ
日本
アメリカ
日本
まるでこちらを見透かすような青い瞳。
気まずさとなんとなくの寂しさを抱えながら、手を振ろうとした。
ガシッ、
日本
いきなり腕を掴まれ、肩を跳ばし慄いた。
目線の上にはあの時と同じ、冷酷に私を見つめるアメリカさん。
日本
アメリカ
日本
アメリカ
アメリカ
アメリカ
日本
どうやらお相手は、私とは比べ物にならないくらいの感情を向けていたようで。
その差というか霹靂のようなものが恐ろしくてその場にうずくまる。
アメリカ
日本
なんとか上げた口角を見せて、目を逸らした。
日帝
日本
取り繕った微笑ましいエピソードを父に語る。
『嫌だ』という思いの奥で少しだけ、『嬉しい』という感情が蠢いた。
私は、アメリカさんが嫌いなわけじゃない。
けど、そんな自分に変に苛々して気も立ってはいた。
日帝
イギリス
アメリカ
イギリス
なんだかおかしな会話が聞こえた気もするが、気のせいだろう。
アメリカさんに握られている左手が熱くてそれどころじゃない。
主
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主
主
主
コメント
7件
めっちゃこういうの好き…続き楽しみにしてますね!