ryok
へっ…
ryok
病院…の中…
じゃあ、なんであの人は 病院を知らないと…
そう言ったの…?
疑問が頭を横切ったとき
視界が一瞬で真っ黒くなった
次目を開けると病院で、
何故かご飯を食べてた
ryok
ん……
看護師
食べられますか?
ryok
だっ、大丈夫です
この人なら何か知ってるかな
ryok
えっと…看護師さん、
看護師
ん?どうしたの?
ryok
この病院にすらっとしてて、
黒髪で、気遣いができて
よく屋上にいる男の人って…
いたりしますか?
黒髪で、気遣いができて
よく屋上にいる男の人って…
いたりしますか?
看護師
んー
看護師
屋上にいる人…?
看護師
前はいたけどその方は亡くなられた
からなぁ…
からなぁ…
ryok
えっ…
「亡くなられた」
看護師
何かあった?
ryok
い、いや…なんでも…ないです…
看護師
そっかぁー
看護師
思い出したら教えるねっ
ryok
あ、ありがとうございます…
動揺のあまり変な笑顔で こたえてしまう
看護師
じゃあねっ
ryok
はい、ありがとうございます
翌日のお昼ご飯のとき
昨日話してた看護師さんが 来てくれた
看護師
ryokaくん…その…
看護師
昨日話してた人のこと、
ryok
あぁはい
看護師
…
ryok
え?何ですか…?
その看護師さんは少しためらって 口を開いた
看護師
もう、亡くなってるの…
ryok
へっ……
そんなそんなはずない…
ryok
そんな、そんなはずないです!!
看護師
…笑
看護師
よくある話よ…
ryok
そう…ですか…
ryok
ありがとう…ございます…
看護師
いえいえ、いいのよ
看護師
あの人もいい人だったから…
看護師
覚えといてくれれば本人も…
嬉しいと思うよ
嬉しいと思うよ
ryok
…はいっ
どこか責任を感じて真っ直ぐ言った
mtk
いつ来てもここは綺麗だ
夏の風がそよそよと 頬を撫でる
手を目の上にかざして 太陽を存分に浴びる
大切な場所。
mtk
いつか、見つけてくれるかな 笑
mtk
ryokaくんっ