skfn 短編集

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𝐬𝐭𝐚𝐫𝐭

広い部屋に

1つの写真

俺はこの写真を捨てきれずにいる、

4年前

高校2年の夏

俺は屋上に呼び出されていた…ﾂ

俺が想いを寄せる

俺とは正反対の男の子

告白なんてされると思ってなかった…

けど、…俺も好きという想いが強かった俺は

承諾してしまった

今考えればこれは間違いだったのかもしれない…ﾂ

彼は隣のクラスの

一般的に言う陽キャで一軍に入る程だ、

一方俺は、

陰キャで…正直教室の端にずっといるような存在…

こんな俺でも友達はいた、

こいつはこさめ、

まぁ二軍ぐらいの、まぁまぁ陽キャだ

去年こいつに猛アピールされ、友達になったが

案外良い奴だ、

…俺はこさめにいわれた、

「騙されてない？」というセリフが引っかかっていた

なんで信じてやらないかって？、

この時期

学校では''嘘コク''が流行っていた

正直脳裏に通らないはずがない…

でも、俺はいるまの言葉を信じたかった…ﾂ

夏が明け

秋が過ぎて

時は流れ

いるまは俺と本当に恋人のように沢山

愛してくれ…ﾂ、幸せな日々を送っていた

そんな、もう少しで、いるまと1年というある日だった

いるまと一緒にいたかった俺は

いるまが友達の話が終わるのを静かに待っていた、

その時だった

教室から耳を疑うセリフがとんできたのは、

俺は続きが聞きたくなさすぎて、

耳を塞いで静かにその場で泣いた

すると突然ドアが開き

ｶﾞﾗ

ﾀｯﾀｯﾀｯ

きっと自惚れてたんだ…

1年も付き合ってくれた…だから

''嘘コク''じゃないって

心のどこかで信じてた…

心の中であの頃のいるまへ

叫びながら

回想

あの時優しく抱きしめて、

俺の不安を取り除いてくれたいるまはもう居ない

俺はこの日からいるまを避けるようになった…ﾂﾂ

それがこの写真に残る、

たった1年で1度しか取らなかった写真

俺はどうしてもいるまを忘れられずにいた…ﾂ

あの日から俺は

いるまの連絡先を消し、

とにかくいるまを避けまくり、

親が見兼ね、引っ越した、

それでも未練がある俺はこれから

''同窓会に行く''

俺は、誰にも見つからないよう、

そっと同窓会の会場の端にいた

あの頃と変わらぬ自分の行動に安堵していると

1人の男が声をかけてきた

普通ビビるが聞き馴染みのある声に返事をした

ｷﾞｭｯ

俺は事の顛末を冷静に

しっかりとこさめに話した

俺は突然のことすぎて、頭が追いつかない

けど、なにか誤解を俺はしている

それだけははっきりわかった…

もう1回彼を信じてみよう

そう思い俺は、いるまについて行ったわ

夕方の公園

君との一番の思い出がまた、蘇り

泣きそうになる…

泣かない…

そう決めていたのに、

涙は言うことをきかない、

優しくそういう彼に、つられて

想いをぶつける

1度でた言葉は止まらない…ﾂ

蛇口をひねるように

言葉が出てくる

あぁ、言ってしまった

絶対に言いたくない…そう思ってたから

引っ越したのに、

いるまはどこかスッキリしたような

謎が解けたような…けど、少し泣きそうな顔でそういった

嘘だ…

そう、思いたかったが

辻褄があってしまった

納得してしまった

彼を

信じてしまった…ﾂ

ﾀｯﾀｯﾀｯ

ｷﾞｭｯ

俺たちは、

ひとつの勘違いで

長い間すれ違ってしまった…

それでも、またこうして君の隣に立つことができた

それは、何物にも代えがたい、それを

証明した、君がいない2年間

これからはちゃんと、話し合って、

前に進んでいこうと思う…ﾂ

ℯ𝓃𝒹

おまけ

ﾊﾟﾁﾝｯ))デコピン

なんだかんだ大切な1枚となった

写真だった

あの時捨てなくて正解だったな、、

ℯ𝓃𝒹