ミミ
何してんだよお前
ミミ
何で人を殺してんだよ!
美良
別に
ミミ
私はお前を信じてたよ
美良
何を?
ミミ
お前は馬鹿だが悪いやつではないってな
美良
ふーん
ミミ
お前は本当に美良か?私の知っている美良はこんなことしない
美良
私は私。人一人殺したくらいで大袈裟だなぁ
ミミ
何で殺したんだよ
美良
その質問に答えて私にメリットがある?
ミミ
そうだな、質問に答えなければ私がお前を殺す
美良
へー
美良
私が彼を殺したのは彼が私を殺そうとするから
ミミ
正当防衛か
美良
少し違う
美良
彼は悪い人を殺すことを仕事としている暗殺者
美良
だから私がその悪い人になる前に彼を殺したの
ミミ
気味が悪い返答だな
美良
そうかい?単純じゃないか。敵を倒すことは不思議じゃない
ミミ
違う
ミミ
悪いやつじゃないと信じていたのに裏切られてとても気味が悪いんだよ
ミミ
人の命をなんだと思ってるんだ!
美良
世界に何億もある一つの命だ。たいしたことはない
ミミ
どんな命でも一つ一つ大切な命だ
美良
綺麗事聴いて良いもんじゃないね
ミミ
じゃあお前は自分という人間を殺せるのか?
美良
可能だね
ミミ
やってみろよ
美良
無理だ
ミミ
ほら出来ないじゃないか。自分も嫌なことを相手がされたいと思うか?
美良
無理だというのは自殺しろという言葉への否定だよ。不可能というわけじゃない
ミミ
その人が殺されて悲しむ人もいるだろ?
ミミ
みんながみんなを幸せにしようと思えば自分が幸せになるってことだよ
美良
何の説得力もない
美良
じゃあまず君が私を幸せにすることだね。この殺人鬼の私を。
美良
人のふり見て我がふり直せってね
ミミ
...仲良くしようよ
美良
無理だね
ミミ
何で?!何でみんないつもそうやって平和を拒むの?
ミミ
私だって辛いよ...
ミミ
一生懸命生きていても、どれだけ正義に味方しても悪は必ず出てくる。一人一人の問題なのに誰も目を向けない
美良
...
ミミ
誰も私の言うことなんかわかってくれない。命の重さも人間の罪もわからないことだらけじゃん!
ミミ
気付いてよ。誰かが頑張っていることを。今大切なものを。自分を愛する人を。私がみんなの幸せを願っていることを!
ミミ
誰もわかってくれなくていつも独り。唯一わかってくれたのが美良だったのに。結局何も考えてない大馬鹿者で易々と裏切ってくる。
美良
...ごめんね
ミミ
今更謝ったってもう遅いよ...。死んだ人は生き返らない。犯した罪は無くならない
美良
何も君が全部を背負う必要はない
ミミ
一人一人が意識しなきゃ変わらない
美良
一人一人なんてできっこない
ミミ
そう思ってるから出来ない
美良
だけど人はみんなが同じ考えじゃない
ミミ
良いの。私は私がしたいようにするの。努力は必ず報われるから。ガンジーだって一人の努力で大きな影響があったじゃない
美良
無理だよ
ミミ
無理じゃない
美良
君はまだ何も知らないじゃないか
ミミ
貴方も私の何がわかるの?
美良
じゃあ教えてくれないか?
ミミ
...教えれない
美良
わがままじゃないか
美良
一人で全部背負おうとして自分のことばっかり考えて、周りが自分に合わせないと嫌に思ってるんだから
美良
私は知ってるよ
美良
君が優しいことも、みんなの為にと思っていることも、人が大好きなことも
美良
君を私は支えるよ
ミミ
...本当?
美良
もちろん
美良
だから私は死ぬよ。君の世界に私はいてはならない
ミミ
待って!
美良
無理だ
美良
私もわがままを言わせてくれ。君のわがままを聴いてやったんだ
ミミ
駄目
美良
ナイフは首を切るものじゃないけどね
ミミ
お願い
ミミ
待って
ミミ
私は美良が私の世界にいて欲しいの
美良
それは残念だもう首を刺してしまったよ
ミミ
今救急車呼ぶから
ミミ
お願い
ミミ
生きて
美良
ごめん
ミミ
ねぇ
ミミ
ねぇ
ミミ
返事してよ!
ミミ
生きる理由は美良がくれたのに
ミミ
美良がいなきゃ私はどうすればいいの?
ミミ
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不在着信
私は貴方を信じ貴方は私を信じた
END