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警察署

警察

そんな事があったんですね…

神戸詩音

はい…

神戸詩音

あの、児相って保護者の同意無しじゃ入れないですよね…?

警察

そうですね…暴力、とかじゃない限りは原則保護者の同意が必要です

神戸詩音

…そうですよね

警察

祐稀さんの場合、「家出」で片付けられてしまうので…

警察

こちらからはなんとも…。

神戸詩音

警察

お力になれず、申し訳ありません

警察官の人は優しく話を聞いてくれた。

神戸詩音

(やっぱり児相は同意がなきゃだめか…)

神戸詩音

一回、連絡してみて良いですか?

警察

あぁ、全然構いませんよ

警察

というか、こちらから連絡いたしましょうか?

神戸詩音

えっ

神戸詩音

いいんですか!?

警察

はい、第三者からの話のほうが冷静になれるのではないかと

警察

あくまで私の憶測ですけどね

神戸詩音

任せていいですか…

警察

はい、もちろん!

詩音がいない

もう帰ってこないかもしれない

不安すぎる…詩音ちゃんがいなきゃ…

神戸香里(母)

あら?もう辞めちゃったの?

神戸香里(母)

もっと殴ってくれてよかったのに♡

祐希翔

…うるさい

声が震えているんだと自分でも気づく

あぁ…父さんに似てきた

酔っ払うとすぐ殴るくせして

外面は良い

祐希翔

(あれ、電話!?)

祐希翔

あ、はい!

警察

『神奈川県警です』

警察

『祐稀翔さんのお電話でお間違い無いでしょうか』

祐希翔

はい、そうです…

警察

『こちらで祐稀詩音さんをー』

祐希翔

本当ですか!?!?

警察

『はい、まぁ落ち着いて』

祐希翔

あ、つい…すみません

警察

『その、詩音さんが児童相談所に入りたいと仰っていまして』

祐希翔

…児相?

警察

『それには保護者の同意が必要なのですが…』

祐希翔

……

警察

『そういうことなのですが、どうでしょう…?』

祐希翔

詩音に代わってもらうことって…できますか

警察

『はい、少々お待ち下さい』

警察

『可能ですよ、それではお電話代わりますね』

神戸詩音

『そういうことなんだけど…』

祐希翔

…嘘

神戸詩音

『一回距離取りたい』

神戸詩音

『勢いで家出しちゃったのはごめん』

神戸詩音

『いっぱい迷惑かけたのはわかってる』

祐希翔

…考えさせて

祐希翔

…今すぐは…無理

わかった、そう言って電話は切れた。

詩音がいないなんて考えられない

でも、詩音はそれを望んでる

祐希翔

不安で胃の中のものが込み上げる

あの時の手首の傷が生々しくて

余計に気持ち悪い

祐希翔

(どうしよう、どうしよう)

兄からの歪な愛情。

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