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君だから(かげよこ)

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君だから(かげよこ)

5 - 知られたくない

♥

123

2024年08月23日

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病院から出て

学校に戻る為に車に乗った

横原悠毅の母

悠毅、

横原悠毅の母

私は貴方を疑ったりしない

横原悠毅の母

さっき言ったこと、全部本当のことだと思ってる

母さんは車を走らせながら苦しそうに言った

横原悠毅の母

でもね、

横原悠毅の母

傍から見てたらね、悠毅が拓也くんを刺したってみんなが言うと思う、

横原悠毅の母

本当のことは、悠毅と拓也くんにしか分からないの

横原悠毅の母

また、前みたいに、、

横原悠毅の母

学校に本当のことを話しても信じてもらえないかもしれない、

横原悠毅

うん

横原悠毅の母

それに今回は怪我とかじゃなくて、救急車までくる沙汰になったから、

横原悠毅の母

苦しい未来が待っているかもしれない、

横原悠毅

俺は、

横原悠毅の母

分かってる。

横原悠毅の母

悠毅はなんも悪くないよ

横原悠毅の母

だからとりあえずしっかり学校と話そ、ね?

横原悠毅

だから俺は、!

横原悠毅

俺は影山くんの為だったらどうなってもいい

横原悠毅の母

悠毅、?

横原悠毅の母

いくら拓也くんだからって、

横原悠毅

影山くんが笑顔で過ごせたらなんでもいい

横原悠毅の母

笑顔でって、

横原悠毅の母

きっと、拓也くんにとっては悠毅と居ることが笑顔の秘訣よ?

そんなことある訳、

“横原のこと大好きだし親友だから”

横原悠毅

まさか、笑

横原悠毅の母

たっちゃんから聞いた話なんだけどね?

たっちゃんとは影山くんのお母さんのことだ

横原悠毅の母

引っ越した後毎日悠毅のこと聞いてたらしいよ?

母さん達は俺らが会っていない間も高頻度で会っていたらしい

横原悠毅の母

ずっと不機嫌だったってさ、笑

横原悠毅の母

あんたが思ってる以上に愛されてんのよ拓也くんに

俺はそんな素敵な人に愛されていい人じゃないよ影山くん、

横原悠毅

そう、

横原悠毅の母

とりあえず!!

横原悠毅の母

あんたには拓也くんが必要!

横原悠毅の母

拓也くんにはあんたが必要なの

横原悠毅の母

それだけ頭に入れて学校ではあったこと全部話なさい

横原悠毅

分かった、

影山くんは、どうして俺をそんな、

横原悠毅の母

だから悠毅はこう言ってるじゃないですか!

横原悠毅の母

2年生の子に騙されてカッターを持たされたと

母さんと校長室に話に行っても

そう簡単にはいかなかった

先生

だとしても、刺した理由にはならない

横原悠毅の母

だからそれは、!!

横原悠毅の母

拓也っ、影山くんが!

横原悠毅の母

飛び込んできて事故で刺さったとうちの子言ってますよね?

先生

その証拠がどこにもないですから

先生

見ていた人は横原くんが刺そうとしたところを影山くんが庇っていたと聞いていますが

横原悠毅の母

ですから!

横原悠毅

最初は刺してやりたいとは思いましたが

横原悠毅

直前で怖くなって辞めました

横原悠毅

俺に刺す気は無くなっていた時に

横原悠毅

影山くんがきて、気づいたらカッターが影山くんのお腹に刺さっていたんです

先生

そんなこと、後からどうとでも言い換えられますよね?

横原悠毅の母

息子はこう言っているんです、刺す気はなかったんです

先生

もう拉致があかないので警察に連絡を

横原悠毅の母

それだけは辞めていただけませんか、!

影山拓也

横原が言っていることは全て正しいです

横原悠毅

えっ、

後ろを向くと

車椅子に乗った影山くんと後ろに影山くんのお母さんがいた

先生

影山くん?!

先生

お腹は?!

影山拓也

そんなのどうでもいいです

影山拓也

俺は横原が刺してしまいそうと思い止めに入ろうとした時

影山拓也

横原の手は直前で震えて止まっていました

影山拓也

でも俺はストップが効かずそのまま飛び込み

影山拓也

ほぼ自分で刺されに行っていました

影山拓也

あと、横原は人を刺すような人じゃありません

影山拓也

これは完全なる事故です

横原悠毅

影山くんそんな喋って大丈夫、?

横原悠毅

ていうか病室から出て、

影山拓也

いいから、

影山拓也

また横原が辛い想いするのが嫌だから

影山拓也

横原が辛い想いするなら俺もする

横原悠毅

影山くん、

先生

今の話本当、?影山くん

影山拓也

全部本当です

先生

えっとー、

先生

分かりました、被害者からの言葉なので学校でしっかり話し合います

影山拓也

俺は被害者じゃないです

影山拓也

被害者は横原です

影山くんは迷いなくそう言った

影山拓也

それに、あの先輩は?

先生

今は連絡が取れてなくて、

影山拓也

絶対に謝らせて下さい

影山拓也

横原に

先生

分かりました、

結局今日は帰らされ

明日から学校に登校してくださいと言われた

話が終わり影山くんと2人で話したいと言い

2人にしてもらった

横原悠毅

影山くん、なんで

影山拓也

ごめん母さんから聞いた、

横原悠毅

なにを、

影山拓也

俺が引っ越した後にあったこと

横原悠毅

あ、

終わった

失望される

影山拓也

俺、横原に、!

横原悠毅

ごめん影山くん

横原悠毅

本当に、ごめん

影山拓也

え、?

横原悠毅

母さん呼んでくるから

俺はその場から逃げるように去ってしまった

あれだけは影山くんに知られたくなった

数日後

男子生徒

よく学校来れるよな、笑

女子生徒

ていうか退学じゃないの?

虐められていた頃と同じ感覚だ

なぜこの人達はここまでしょうもないのだろう

案の定学校中に広がってる

明らかに避けらてるし

あれから俺は学校で完全に孤立した

あれから影山くんとは話していない

連絡もとっていない

先生

みんな静かに!

先生

このクラスに転校生が来ます!

こんな時期に?

まあ、俺には関係ないか

男子生徒

え〜女子すか?!

先生

入ってー

学校なんか人生の何割もない

俺はただあの笑顔を守りたかったのに

あの事を知って、

影山くんはどう思ったかな、

先生

じゃー席は横原くんの隣ね

男子生徒

うわ!気の毒〜笑

女子生徒

てかめっちゃかっこよくない?

女子生徒

背高いし!彼女いるかな!

ホームルームが終わり

よろしくです、!

転校生が話しかけてきた

どうやら俺の右隣の席だったらしい

横原悠毅

うん、よろしく

ん?

なんか、見たことある気がする、

どっかで会ったっけ、?

名前は?俺松井奏!

いや、思い出せられないな

横原悠毅

横原悠毅

そういうとなにかを考えだしたような顔をした

松井奏

ねえ、やっぱりどっかで、、

松井奏

あ!

松井奏

よこぴーじゃない?!

横原悠毅

よこぴー、?

よこぴーって昔呼ばれてたあだ名だな、

松井奏

えーっと多分小5の今ぐらい?

松井奏

俺にしては長くて〜1年間ぐらい同じ学校だったよね?

あ、思い出した

横原悠毅

奏か、

松井奏

そう!うわ久しぶり!

奏は小5の今ぐらいの時期に俺の転校先に転校してきた

あの頃の俺は影山くんの件で荒れていて

俺は無口で乱暴で嫌われていて友達がいなかった

そんな時に現れたのが奏だった

奏は俺に差別なく接してくれた

松井奏

元気してた?!

横原悠毅

まあ、

松井奏

よこぴー変わってない笑

女子生徒

ねえ松井くんそいつに関わらないほうがいいよ〜

松井奏

え?なんで?

女子生徒

だって人を刺す犯罪者だよ?

松井奏

え、?

松井奏

どういうこと、

奏が驚いた顔で見てきた

今の俺は誰から見ても人を刺した馬鹿な奴だ

松井奏

えよこぴー?

女子生徒

あ〜こわっ笑

女子生徒

ねえ松井くんはどこから来たの〜?

松井奏

よこぴー!!なんとか言ってよ!

横原悠毅

そうなんじゃね?

松井奏

え?

横原悠毅

そう思っとけばいんじゃん

横原悠毅

次移動だから

俺は席を立って教室から出た

俺が例え本当のことを言っても

信じてくれる奴なんかいない

松井奏

よこぴー、!

後ろから奏の声がする

聞こえなかったふりをして歩き続けた

松井奏

よこぴー待って!

そう言って腕を掴まれた

横原悠毅

なに

横原悠毅

もう話すことないけど

松井奏

移動教室、分かんないから一緒に行こ?

予想外のことを言われた

と思ったけど

奏はこういう奴だった

小5の時

どこからか俺が転校した理由が広まった

男子生徒

あいつ人殴って転校させられたらしいよ?

男子生徒

え!こっわ!

その時、みんなから白目でみられた

だけど、こいつだけは

松井奏 幼少期

よこぴー次体育だって〜

松井奏 幼少期

めっちゃやだ!!

何故かこいつだけは一緒に居てくれた

なんでこいつは俺にこんな懐いているのか

当時もよく思っていたが理由は分からなかった

松井奏

ね?よこぴー

横原悠毅

え、あーなに

松井奏

だから!今日放課後どっか行こうよ!

横原悠毅

あー

放課後は、お見舞いに、、

横原悠毅

無理

でも本当にいけるか分からない

松井奏

え〜残念!

松井奏

じゃあまた今度!

あの時から奏は、影山くんと会えない俺にとって支えだった

放課後

また結局来てしまった、

横原悠毅

いや、あんな別れ方しといて、

ここ数日毎日病院には来ているけど

会う勇気がない

会って話すしかやっぱり、

影山拓也の母

あれっ、悠毅くん?

少し離れたところから影山くんのお母さんの声が聞こえた

振り向くと

影山くんと影山くんのお母さんがいた

横原悠毅

あ、

俺は小さくお辞儀をして

なんとも言うことも出来なかった

影山拓也

横原あの俺、

横原悠毅

ごめん、

横原悠毅

本当にごめん、

影山くんの顔は見れなかった

君だから(かげよこ)

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