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第1話 - 〜胸の奥の小さな声〜

2022年06月12日

#青春恋愛

#あおはる

#恋愛

#いじめ

つみたてのいちご

輝く夢が始まったのは、高校2年生。春。君と出会ったその日からだった――――

美穂

舞！おはよう！学校行くよ！！

彼女の名前は、美穂。物心ついた時からの友達で、いつも私のこと支えてくれる。

舞

おはよう。美穂

美穂

元気ないね……。クラス替えで緊張してる？

舞

うん。……ちょっびり。

美穂

まあ、大丈夫っしょ！なんかあったら私を頼ってよ！！

舞

ありがとう。そんな風に言ってもらえるとちょっと気が楽かも……

美穂

ほーら、緊張しない！！まだ見てないから分かんないでしょ〜〜！！

舞

見てないからこそ緊張するの……

美穂

大丈夫。……もうあいつらはいないから。

美穂

舞！そんなに落ち込まないで！クラス近いんだし！

舞

よく考えたら、Ｓコースの美穂と同じクラスになれるわけなかったよね……

美穂

んもー、すぐ考え込まないの！困ったら私のクラスにおいでよ！！

舞

ありがとう……

ガラッ

舞

……

紗綾

あー！誰か来たー！おはよー！

舞

お、ぉはょぅ

鈴奈

初回から小声とかウケるんだけどー爆笑爆笑

舞

ﾋﾞｸｯ

紗綾

ちょっと、鈴奈。びっくりしてるじゃん。

紗綾

名前なんて言うの？

鈴奈

今度はおっきい声で答えてよね〜笑笑

舞

神田……舞……

紗綾

舞ちゃんって言うんだね！可愛い名前〜🤍私は、大内紗綾！仲良くしよ〜！

鈴奈

ちょ、

紗綾

？
なにか不都合でも？

鈴奈

いや、そうじゃないけどさ、
……ちょっと、来てよ。

鈴奈

あの子、絶対陰キャじゃん。私苦手なんだけど、ああいう子。あんま仲良くしすぎないでよ。私までああいう感じに見られちゃうじゃん。

紗綾

それは……ねえ……(^^;
あんまり気にすることないと思うけどなあ……(^^;

鈴奈

もー、わかったよ

先生

皆さん、進級おめでとう！
早速で悪いんだけど、図書委員だけ決めてしまいたいと思います！誰かやりたい人いませんか？

鈴奈

あのー、それなら神田舞さんが適任だと思いますぅ

先生

あら、もう名前覚えてるの！？いいクラスですね〜。おまけに個々のこともよくわかっていれていいと思います。神田さん、いいかしら？

舞

えっ……
あっ……
はい……

私はいつもこうだ。いい時だけ利用されてしまうような、空気のような存在だ。

先生

はい、神田さんに決定しました〜✨よろしくお願いしま〜す！では、たちまち今日の放課後、図書室に言ってくださいね！

舞

ごめん！今日図書委員の集まりに行かなくちゃ行けなくて！一緒に帰れない

美穂

了解

美穂

頑張ってきてね〜🤍

舞

(はぁ……なんだかなぁ)

将矢

あっ、君、図書委員の人ー？

舞

はっ、いっ、そうです……

将矢

あはは。そんなに緊張しなくていいよ。俺は2年C組の岡本将也。会始まるの遅いし、今いるの俺らだけって言う笑

彼は、太陽のように笑うそれはそれは素敵な人だった

舞

(そりゃあ、緊張するでしょ……。こんな私にこんなイケメンが話しかけてくれたんだからさ……。C組ってことはsコースの人か……。みっちゃんと同じクラスの人だな……)

舞

ごごごめんなさいい
すごく人見知りなんです。

本当は言いたくもないことなのに、何故か、彼にだけは言ってもいいような気がした。

将矢

そうなの？じゃあさ、俺と仲良くしない？君の友達第1号ってことで！！

舞

あっ、はい。

将矢

あはは。硬いねぇ
名前なんて言うの？クラスは？

舞

2年……J組の……神田舞です。

将矢

えっ、俺たち同い年？最高じゃん！よろしくな！

舞

ﾄﾞｷｯ

その後、私は岡田くんと同じ日の貸し出し当番になってしまった。

舞

もーーーーーーーー！

何度も、岡田くんの「君の友達第1号」という言葉が忘れられない。

舞

全っ然集中できないじゃーーん！

愛

ちょっ、うるさいなぁもう。
わかんないとこでもあんの？

舞

いや、違うけど

愛

悩める妹のために優しいお姉様が教えてあげようと思ったのになぁ……😏相変わらず可愛げのない妹だよ笑

舞

酷い。

舞

……ねえ、お姉ちゃんはさ、恋とか……した事あるの？

愛

ええ？そういう風に見えちゃうぅ〜？笑なになに、恋のお悩み〜？たっぷり聞いちゃうぞ〜💗

舞

うわ、聞いたのが間違いだった。とても25歳の発言だと思えない笑そんなだから恋人できないんじゃないの〜？笑

愛

うるさいわね

愛

人を好きになるって気持ちが、分かる？

舞

……わかんないよ。
好きになってもらったことなんてないんだから。

愛

ん〜、人を好きになるってことは、いつでもその人に笑ってて欲しいって思うことなんじゃないかな。つまり、私にはそう思える人がいないってことだ！！HAHAHA

舞

言い訳ばかりめ。

愛

言ったなーー？

私はまだ、好きじゃない。きっとなにかの勘違いだ。そう思うことにしていた。

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