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康平
視線を探して,一歩近づく。
蓮音は,慌てて ノートに目を落とした。
康平
いつもの,当たり障りのない言葉。
蓮音
正しい答え。 間違っていない。 なのに。
康平の胸が,ざわつく。
康平
それ以上,何も言えない。
隣に座る。 距離は,昨日までと 同じはずなのに。 近い。 近すぎる。
机に置いた指が, 少し触れそうになるだけで, 昨夜の感触が, 嫌でも思い出される。
康平
康平は,ノートを開く。 開いて──
──文字が, 全く頭に入ってこない。
蓮音も,同じだった。
ペンを持つ手が,止まる。 ページをめくる音が, 不自然に大きい。