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主
主
主
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20××年 とある町に「ゾンビウイルス」と呼ばれるウイルスが蔓延した
その名の通り、それに感染した人は 菌に脳細胞を乗っ取られ、元の自我を失い、身体が腐敗し、まさにゾンビと化してしまう
無論、感染者に噛まれれば菌が感染してしまう
ゾンビウイルスは当時は対処療法もワクチンも無く、一度感染してしまえばもう二度と治ることはない
人々はこれに恐怖したが、新薬の開発や、感染者の、、、「駆除」により、数年後、ゾンビウイルスを抑制することに成功した
しかし、また同じようなウイルスが蔓延して、悲劇が起こるかもしれない
ゾンビウイルスによって恐怖を刷り込まれた人間たちは、こう考えた
そこである大手研究チームが、ゾンビウイルスの最後の感染者である人間を 捕え、この身体を手掛かりにさまざまな研究を行い、新たなワクチン開発に努めようと考えた
、、、全ては、これからの安全な世界を創るため
多少の犠牲は 仕方がない
研究員
研究員
蓮
僕はつい先月、ここの研究員になった
こんな新入りなのに、もうゾンビ担当なんて大丈夫かな と 少し不安もある
そんな僕がここの担当になった決定的な理由が一つある
それは "当時ゾンビウイルスが蔓延した町に住んでいた"ことだ
ゾンビウイルスについて研究している人はここには腐るほどいるが
主
、、、?何か聞こえた気が
まあいい、それで、その中でもゾンビウイルスが蔓延したあの町出身のものは、実は1人もいない
、、、実際のところ、あの町に住んでいた人はほとんど、ウイルスに感染して亡くなってしまったからだ
だから、僕の存在は新入りながら結構重宝されてた
僕の方が、他の研究員たちより当時の環境とか様子を具体的に知っているから、、、だ
巷では、僕は唯一「あの町」で生存した人間 と言われている
蓮
研究員
蓮
蓮
ガチャッ
蓮
ゾンビ
一瞬僕は戸惑った
こんなふうに挨拶されるとは思ってなかったからだ
ゾンビは知能の低いものが多かったが、 こいつはその中でも知能が並はずれて高い
前に、先輩研究員からそう聞いた
蓮
ゾンビ
見れば見るほどゾンビとは思えない
会話が成立するほどの知能が脳に残っているし
外見は、僕と同じくらいの歳の普通の青年だ
足と頬が腐っているが、それを差し引けばむしろ美青年と呼べる
、、、僕はどこかで、こいつを見たことがある
いや、間違いない
でもきっと気づいているのは僕だけだ
僕がなにをしたって、どうせ変わらない
、、、、、、とりあえず、「こいつ」と打ち解けないと
蓮
蓮
ゾンビ
蓮
ゾンビ
蓮
ゾンビ
ゾンビ
ゾンビ
シロツメ
蓮
蓮
僕は今日から、シロツメの担当研究員として、正式に働くこととなった
シロツメ
蓮
シロツメ
シロツメ
蓮
主
主
主
主