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…ここが長屋か
ミツカ
…あれ？私の部屋に誰かいる？
！
（…今、気配がなかった）
（流石くノ一のたまごだな）
ミツカ
君は誰？新しく入った子？
そうだ。今日から同室になる
ミツカ
そうなんだね！私ミツカっていうの！
ミツカ
名、なんていうの？
…名は…
…『華乃』だ
ミツカ
ハナノ？…可愛い名だね！
ミツカ
これからよろしく、華乃！
…あぁ、よろしくな。ミツカ
ミツカ
あ、新しく入ったなら学園のことあんまりわかんないよね？案内するよ！
助かる
ミツカ
ところで…何でそんなに深く上衣を着てるの？
訳あって、皆に私の髪色はあかせないんだ
ミツカ
へぇ～…？何だかわからないけど、了解した！
…（恐ろしいぐらい純粋な奴だ）
（それと同時に…相手の探り方も、ずっと気を抜かない精神の耐久力が並外れてる）
（こいつは凄いくノ一になりそうだな）
ミツカ
まず、ここが食堂です！
…衛生面が配慮されてて安心できるな
ミツカ
次に図書室！
ミツカ
南蛮の本もあって面白いよ！
…貴重な本がこんなにあるとは…
（それに返却や貸し出しの決まりもはっきりしていて良いな）
ミツカ
次に医務室！…は
ミツカ
保健委員会委員長の善法寺伊作先輩の不運が凄いから、あんまり近付けないんだよね…
…そこまで言わせるって…
（どれだけの不運体質なんだ…？）
ミツカ
次に私たちが使うくのたま教室！
…広くはないが、狭くもない。丁度いい広さだ
ミツカ
…さっきから意見が大人びてるね？？
そうか？…ところで、ミツカ
ミツカ
何？
さっきから背中に視線が刺さりまくってるんだが…私は何かしたか？
ミツカ
あぁ、それは多分…
ミツカ
華乃がやばいぐらい可愛いからじゃない？
…は？
ミツカ
いやいや、は？じゃなくて
ミツカ
髪こそ見えないけど、見えないからこそ元の顔の良さがわかるんだよね
…嘘だ
…私は帰るぞ。案内助かった
ミツカ
あ、うん…？
ミツカ
…華乃、顔赤かったな〜
※廊下です
（来て数刻しか経ってないが…）
（もう目立ち始めてしまったな…）
…早く戻ろう
…ふわっ
…！ﾋﾟﾀｯ
…（今通ったやつ…）
（豆腐を…大量に持ってなかったか…？）
久々知
〜〜♪
久々知
（今日はいい感じの豆腐ができたな〜♪）
久々知
早く勘右衛門達に食べさせよう！
…ふわっ
久々知
…！
久々知
（今の子…少ししか見えなかったからわからないけど）
久々知
（目の傷と髪色からして…忌み子と呼ばれる子だな）
久々知
（気配も歩き方も素人だったけど…）
久々知
（…多分、上級生と同じくらいの年齢だよな？）
久々知
（…下級生があんな復讐に満ちた目をしたら、大問題だし）
久々知
…ねぇ、君
…私のことか？
久々知
そう。もしかして、編入生？
そうだが…
久々知
やっぱり！何歳？
え、14だが…？
（何だこいつ…豆腐大量に持ったまま話始めたぞ…）
久々知
同じ歳か！俺は久々知兵助。君の名前は？
…華乃だ
久々知
華乃、今から食堂で豆腐パーティーするんだけど来ないか！？
…と、豆腐ぱーてぃー…？
久々知
行こう！ﾊﾟｼｯ
は？え、ちょっと…っ！
（それで食堂に戻って来たは良いけど…）
（…何故こいつらはこんなに絶望してるんだ…？）
勘右衛門
もう…終わりだ…
雷蔵
兵助…僕はちょっと…
三郎
わ、私も…
八左ヱ門
俺も…！生き物たちに餌やらないと！
久々知
えー？せっかく編入生の子と一緒なんだから食べよう！
…（皿の量的に…さっきの豆腐は追加用か？）
（それでもざっと30枚ぐらいはあるが…？？）
…悪いが私も…
勘右衛門
…あれ？君、さっきまで教室の方にいた子？
…あぁ、確かにいたぞ
三郎
なら編入生か？
編入…っちゃ編入だな
（六月だけだけど…）
…ところで、この豆腐ぱーてぃーとやらは何だ？
見たところ、さっきの男が豆腐料理を大量に作っているようだが…
八左ヱ門
大量ってレベルじゃないけどな…
勘右衛門
…兵助はあれを食べきるまで解放してくれないんだ…
何だその新手の拷問？
雷蔵
編入したなら気を付けたほうがいい
雷蔵
兵助は…誰彼構わず豆腐料理を振る舞うから…
三郎
皿50枚分くらいの豆腐をな…
八左ヱ門
だから忍たま5年生はいつも豆腐地獄を受けているんだ…
…
…それで？今回は私も犠牲になれと
勘右衛門
頼む…少しでいいから負担を減らしてほしい…！！
…あいつもあいつで可哀想だな
わかった。私はそんなに食べれないが…少しぐらいは手伝ってやろう
5年生
女神様…！！
私は華乃だ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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