グルッペン
グルッペン
ユキ
ユキ
兵士
民衆
ラミア
どくん、どくん。 血液を流し、生きながらえようとする心臓の動きが早くなる。
涙でぼやける視界には、私の死を促す国民と、上から眺めるお父様達。
冷や汗が止まらない、からだが震える、呼吸が上手くできない。
ユキ
ひたり、と首筋に冷たいものがあてられた。これが力強く下ろされた時、私は死ぬ。
今まで生きた17年が、記憶が、意味が、全て一瞬にして消えてなくなるのだ。
執行人
聖女が、こちらを見て笑っている。
ユキ
ユキ
からだがびくっと震え、瞼が勢いよく上がる。
首筋に冷たい感覚はなく、逆にあるのは、体全体にかかる優しい重み。
ユキ
?
一本角が生えた、怪しい…悪魔?
ユキ
?
ユキ
?
ユキ
ユキ
体を起こし、相手の顔をよく見てみる。
今まで聞いたことがない低い声に、どこか感じる邪悪な気配。
そして、頭に生える一本の角。私はとうとう悪魔に助けられてしまったのか。
ユキ
?
?
ユキ
コメント
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第1話をご覧いただきありがとうございます。マイペースに投稿しようと思っているので、良ければお付き合い下さい。