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血の繋がった兄弟 ↪︎「すち、らん、こさめ」
お初にお目にかかります しゅら𓈒♡ྀི と申します ⚠︎キャラ崩壊⚠︎ ⚠︎兄弟パロ⚠︎ ⚠︎暴力⚠︎ 始めたてなので暖かい目で見守って頂ければ嬉しいです
低く怒鳴る声と、それを受け止める音が
朝から響いていた
床に何かが叩きつけられる音
壁に何かが当たる音
そして
すち
声を出さずに息をする少年の姿
男
男
男の怒鳴り声に、 すちは何も言わなかった
すち
俯いたまま、口を少しだけ開いた
すち
すち
それは、おっとりした声だった
怒鳴られてるとは思えないほど、 落ち着いた声で...静かな静音
しかし、その返事の後
乾いた音が部屋に響いた
すち
男
男
すち
さらにもう1発
強くでは無いが、当たり前のように手が頬に伸びた
俺は、それを黙って受け止めた
男__
父親の怒りは、 いつも些細なことから始まる
俺はわかっていた
すち
だから何も言わない
黙って受け入れていれば、すぐに終わる
でも、
この家にはもう"俺達"だけじゃない
〈トコトコ
扉の向こうに、誰かの足音がした
軽い足取りで、部屋の前で止まる
こさめ
こさめちゃんの元気な声
まだ、5歳
朝の挨拶が日課だ
すち
すちは、扉の向こうにだけ、 優しい声を返した
男は扉に目を向け、舌打ちをした
父
父
父
その言葉にすちは一瞬だけ表情を変えた
父
男は不気味に笑った
父
父
父
すち
すちは顔を上げた
瞳の奥でたしかに何かが揺れた
すち
それは、今日初めて ほんの少しだけ強く出た言葉だった
父
父
父
男が部屋を出ていったあと
静かに扉が閉まる
すちは、少しだけ体を揺らしながら 壁に手をついた
ぽたぽたと、血が垂れている
すち
すち
誰にも聞こえないように、兄弟と兄弟になった人たちの名前を呼んだ
誰も傷つけさせない
俺が守るんだ...
リビングに降りていくと
こさめ
いるま
明るく元気な声が飛んでいた
こさめ
いるま
いるまちゃんは、少し困った顔をしていたけど、頭を撫でていた
なつ
ひまちゃんは窓の外を見ている
みこと
みことちゃんは嬉しそうに笑っている
そして、
部屋の隅に、らんらんが立っていた
らん
らんらんが小さく吐き捨てた
いるま
いるまちゃんは一瞬
視線を逸らしていた
俺はその中に入った
すち
今日"も"何も無かったように、
次回『違和感』