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夢小説注意
苦手な方Uターン
レッツゴー🚗💨
約13年前
私が未だ1歳半を過ぎた時の話です
父、母、姉、私の四人で暮らしていました
私の村は言わば貧民街
村人全員が満足できる食料などありませんでした
毎日毎日人間同士の醜い戦いがそこら中で繰り広げられていました
勿論私もご飯なんてまともに食べていませんでした
でも悲しくなどなかった
姉がいたから
白鳥千夜
白鳥怜依
白鳥千夜
私と姉は五つ歳が離れていました
私は一歳。姉は六歳。
覚えた言葉を誰かに云いたい年頃だった私は
兎に角姉とのお喋りが大好きでした
両親は常に食料を取りに行っていたため家にはおらず
一人になりたかった筈なのに
私のお世話などしたくもなかった筈なのに
姉は嫌な顔一つせず
何時もニコニコと笑い私の相手をしてくれました
白鳥千夜
白鳥怜依
白鳥怜依
白鳥怜依
白鳥千夜
白鳥母
白鳥父
白鳥千夜
白鳥怜依
白鳥父
白鳥千夜
白鳥父
其の日の晩御飯は
鹿肉、鯖、雑草湯汁
之でも何時もよりは多いのだ
白鳥千夜
白鳥怜依
白鳥怜依
白鳥怜依
私は三品揃っているのにも関わらず
姉は雑草湯汁の一品だけ
白鳥父
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥千夜
白鳥父
白鳥母
白鳥怜依
白鳥怜依
白鳥千夜
両親は姉への態度が酷かった
私にはベッタリだったのに
其れでも姉はいつも笑っていた
本当は悲しかった筈なのに
幼い私でも少しは考えた
「姉は悲しいのではないか」
「姉も私と同じように扱われたかったのではないか」
でも姉は大丈夫だと云った
幼かった私は其の「大丈夫」という言葉を信じてしまった
姉に聞かなかった
「しんどくない?」と
聞こうとも考えなかった
私が二歳を過ぎた頃
事件が起きた
真夜中でした
家族が皆寝静まった頃
玄関の方でガサガサという音が聞こえた
耳が良かった私は其の音に気づき
目を覚ましてしまった
そして音の正体を見つけてしまった
今思えば
其れが最大の失敗でした
私が見に行かなければ
目を覚まさなければ
家族が死ぬ事なんてなかったのだから
白鳥千夜
白鳥千夜
白鳥千夜
其の男はナイフを持っていた
其のナイフを私に振りかざしてきた
白鳥千夜
白鳥父
グサッ
白鳥千夜
白鳥父
白鳥千夜
白鳥母
白鳥千夜
白鳥千夜
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥怜依
白鳥母
白鳥母
白鳥怜依
白鳥怜依
白鳥千夜
白鳥怜依
白鳥千夜
白鳥怜依
姉が刺された
心臓がある左胸を一刺し
白鳥怜依
姉は何も云わず倒れ
其の儘息を引き取った
父と姉を失った私は
現実が受け入れられず
ただただ泣くしかなかった
白鳥母
白鳥母
もう涙も出なくなった時
母が耳元で呟いた
白鳥千夜
白鳥千夜
白鳥千夜
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥母
白鳥千夜
私は泣きながら首を縦に振った
振るしかなかった
首を横に振ったら
母も私も殺されてお終いだ
母に背中を押してもらい
私は一気に駆け出した
白鳥母
白鳥母
白鳥千夜
私は振り向かなかった
振り向けなかった
振り向いてしまうと
今流している大粒の涙が
もっと大粒になってしまうから
そしたら目の前がぼやけて逃げられない
其の日だった
私が父様に拾われたのは
あの日家族は死んだ
父も母も
姉も死んだんだ
生きている筈がない
如何やって父様を殺したの...?
姉さん.......
千夜ちゃんが岳に拾われた年齢めっちゃうろ覚え
間違ってたら申し訳ないです...