/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
童磨（人間時代）
どうしよう……
童磨（人間時代）
人が人を救える者は限りがあるんだってあの日思い知った
童磨（人間時代）
どんなに信者を救っても実の両親だけは救えなかった
童磨（人間時代）
…どんなに神の子として祭り上げられても
童磨（人間時代）
両親の事は敬愛していた
童磨（人間時代）
自分を産んでくれた人達だ、当然だろう？
童磨（人間時代）
だけど……
童磨（人間時代）
悲劇が起きたんだ
童磨（幼少期）
母……上？父上！？何故！？
童磨（幼少期）
返事をしてください！お願いです……
童磨（幼少期）
いや……っいやあああぁ……！
童磨（幼少期）
神様仏様もしもあなた方がいるのなら俺の敬愛する両親の命を救ってください…っ！
童磨（幼少期）
お願いします…っお願いします…
童磨（幼少期）
お願い、しますっ…
母は浮気の父を殺して自殺した
俺は、母を慰めたり父を止めたりしていた
だけどそれだけじゃダメだった
もっと二人の心に響く様な事が俺に言えたなら
もしも声が届いていたら二人は死なずに済んだのに
俺が無力なせいで、二人は死んだ
童磨（人間時代）
俺はあの日から心の傷が癒えない。
童磨（人間時代）
信者を救った所で過去の過ちが消える訳でも
童磨（人間時代）
母と父が帰ってくるわけでもない
童磨（人間時代）
俺は何のために教祖を続けているんだろう…
童磨（人間時代）
馬鹿みたいだ…人を救おうと、救おうと、限りがあるのに
童磨（人間時代）
全員を救おうと足掻くなんて
童磨（人間時代）
親も含めた全てを救う事が俺の夢だった
童磨（人間時代）
だけど、もう疲れてしまった…
童磨（人間時代）
そんなもの無理だ
童磨（人間時代）
全てを救えるなんて無力な人間じゃ出来ないんだと俺は知った
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
