司の言葉を受けて、場の空気が凍りつく。 オリビアはゆっくりと大きなハンマーに手をかけた。 その動きは決して早くはない。だが、じりじりと柄を握り直していくたびに――確実に殺気が増していく。
ゴクリ、とクロムが喉を鳴らす。
大木大樹
スイカ
コハク
コハクは刀を抜き放ち、オリビアに向けて構える。 金狼は武器を構え展開し、大樹が杠を守るように立つ。
だが、当の千空は腕を組んだまま、不敵に笑うばかり。
石神千空
オリビアの瞳は冷たく見据える。
オリビア
獅子王司
オリビア
オリビアが低く笑い、肩に大槌を担ぎ上げた。
オリビア
司は一歩前に出た。 その動きに呼応するように、地面を伝って圧力が走る。 まるで大地そのものが二人の衝突を予感しているかのようだ。
コハク
コハクが声を張り上げた瞬間――。 オリビアの大槌が閃いた。
ズドォォォンッ!!!
地面が叩き割られ、爆ぜるような衝撃と共に砂埃が舞い上がる。 巨岩すら砕く一撃を、彼はまるで木の棒を振るうかのように軽々と扱っていた。
司はすでに飛び出していた。 砂埃を裂き、真っ向からオリビアに突進する。 その拳には、猛獣の牙にも勝る圧倒的な破壊力が宿っていた。 司の拳が風を切り裂き、オリビアへと突き出される。
獅子王司
だがオリビアは一歩も退かず、ハンマーを横薙ぎに振り払った。
ゴォンッ!!
鉄槌同士がぶつかり合い 耳をつんざくような衝撃音が村を揺るがす。 その余波で地面が抉れ、近くの木々がざわめき倒れるほどだった
ハンマーと大剣が拮抗する中、千空が口の端を吊り上げる。
石神千空
石神千空
ゲンが青ざめた顔で振り向く。
浅霧幻
だが千空は真剣な眼差しで、司とオリビアを見据えていた。
石神千空
大木大樹
石神千空
石神千空
拳とハンマーがぶつかり合い、衝撃で砂煙が渦を巻く。 その均衡を破ったのは――司だった。
獅子王司
全身に力を込め、さらに一歩踏み込む。 その瞬間、彼の筋肉が弾けるように膨れ上がり、まるで猛獣が牙を剥いたかのような気迫が迸った。
ズガァァァンッ!!
司が地を穿ち、衝撃で周囲の岩が砕け飛ぶ。 常人なら、その一撃だけで粉々になるだろう。
しかしオリビアは――。 巨槌を軽々と回転させ、受け流すように反撃へ転じた。 ウォールハンマーの一撃が空を裂き、司の頭上に振り下ろされる。
獅子王司
司は即座に後方へ飛び退き、寸前でかわす。 だが、叩きつけられた大地はクレーターのように抉れ、土煙が爆ぜた。
オリビアは一歩も息を乱さず、静かに言い放った。
オリビア
二人は再び踏み込み、拳と鉄槌が激突する――。 ゴオォォンッ!!!
松風は銀狼とルリの前に立ち風圧を分散させる
轟音と共に衝撃波が広がり、近くの木々が軋み倒れる。 クロムは尻もちをつきゲンは悲鳴を上げながら必死に耳を塞ぐ。 龍水でさえ思わず息を呑み、目を見開いた。
クロム
七海龍水
スイカ
千空は冷静にその光景を見据え、低く呟く
石神千空
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