東京ミッドハート0

路地裏 影狼との戦闘後

私は今同僚も呼び付け あの狼の異能力者の痕跡が無いか探しているが、全くもってない

波時雨はカバンの中からジップロックに入った焦げだらけの本を取り出す

同日 1時間半前 学校 中庭

僕は腰を掛けているベンチから立ち上がり、中庭に設置されてある時計を見てそう呟いた

ここは東能高、中庭 学校の昇降口、他にも図書室や食堂など様々な場所へ簡単にアクセスできる、言わば人気スポットだ

その人気は気温も上がりきらない朝であろうと変わらず早くに学校に来た生徒は大抵、ここで暇を潰す

そんな僕も朝の修行(拷問)を乗り越え今日も休憩がてらベンチで空を見上げていた

ベンチからさほど離れていない所でぐい〜と手を上に引っ張り伸びをする まだ今日の拷問(修行)のダメージが回復しきっていない

ふと、前を見ると反対側に並んだベンチの横の茂みの中に何かが落ちているのを見つける。

どうやら海外の小説の様だ 表紙も中身もALL English 学校の図書室の本であれば識別出来るようマークが付いている筈だがどうやらそんな事はない。

下手に持っていくと後々、持ち主がここに来た時見つからず、困ってしまうと思い、見つけやすい用にベンチの上に再度置き直し、中庭を後にした。

学校 波時雨 白上家訪問 後日

酒井失踪の件を伝える

奇妙な音と同時に一瞬で半透明の壁が貼られる

風上ノ火が周りの戦闘員に声を上げる

少し顔を歪め、直ぐに全隊に命令を下す

戦闘員は緑風の命令を受け全隊に報告をする

風上ノ火は明らかに苛立った声色で声を上げる夜叉紅の方へ顔を向ける

夜叉紅はバリアに向かってとてつもない速度で触手の攻撃を当て続けるがそのバリアには目視でのダメージは確認出来ない

緑風はゆっくり脚をあげ、その直後

とてつもない轟音と風圧を生む蹴りを繰り出した

顔色ひとつ変えず穏やかな顔でそう言葉を漏らす

そのあまりにも強い攻撃に呆気にとられていた戦闘員が少し遅れて風上ノ火に答える

風上ノ火が腕を組み、某考える像のようなポーズを取る

突然の報告を受け風上ノ火は勢いよく立ち上がる

また別の隊員からの報告を受ける