〜ジンside〜

時が経つにつれて

鮮明になっていくことがある

この瞬間のために

多くの出会いと

別れが存在している

ジンは迷っていた

〝ここ〟に来ることが正しいか

キキー

ドンッ

嫌な記憶はとても鮮明で

楽しい記憶は

気付かない間に色褪せる

何度も繰り返し

新しいものを生み出す

それだけじゃなくて…

悲しい記憶もーーー

自分のせいで

傷付いた仲間達を

不幸にしないように

繰り返しの中に居る

眠りまた目を覚ます

絶望の夢であるなら

夢で終わってほしい

あの〝花様年華〟が夢なら

終わらないでほしい

夢が覚めると

いつもと変わらない風景

この絶望を変えるために

ジンは何度も目を覚まし

絶望を恐れてまた進む

七つの心臓を持つ

彼はあの花様年華を

忘れる事が出来ず

あの海での思い出は

消えることが無いと信じて

何度も繰り返し

眠りを苦しみながら目を覚ます

仲間達のもとへ

再び訪れるーーーー

5月ーーーー

あの日の事は全て変えたはず

7輪の花を1つずつ

心臓の花を使えば

また同じ朝がやってくる

今回もそうか

花を探して渡すだけだった

不幸というのは突然やって来る

キキー

ドンッ

何のための能力なのか

不幸にしないために

繰り返しの中にいることしか

できないのか

眠りまた目を覚ます

時が戻せるなら

僕達はどこへ戻らないと

いけないのだろうか

そこに辿り着くと

全て失敗と過ちを正して

そして、幸せになることが

出来るのだろうか

運命は変わらない

この花で最後

この花だけは守りきろう

時間がなかった

守りきれなかった

また同じようにーーーーー

ジンside〜end〜

次のお話は

花様年華のユンギ編です

❤が124来たら次書きます