飽きるほど見てきた夜の街
もう何も感じない
罪悪感も背徳感も
はぁ、と息をつけば
空気が答えるように白く姿を変える
???
???
綺麗で透き通った声が辺りに響く
振り向くために風を切れば
冷めきった空気が頬に当たり
冬の寒さが頬を痛める
Li
そう聞くと同世代くらいに見える男がふふっと笑いまた口を開く
Rs
Rs
問いかけてくるその顔はどこか妖艶で
色っぽく笑みを浮かべていた
Li
Li
問に答えるとまたロゼと名乗った男はふわりと笑う
Rs
Rs
また、問いが飛んでくる
するとらいとは、はっと嘲笑う
そして
Li
Li
Li
目だけが笑っていない笑みを浮かべる
ロゼは驚いたように目を見開く
Rs
Rs
驚きを隠せないまま素っ頓狂な声を上げ返す
Li
目を伏せどこか苦しそうな笑みを見せる
Rs
Rs
Rs
Rs
ふ、と悲しみを含んだ目で笑う
Li
Rs
らいとは意味が分からないとでも言うような目を向けた
Rs
Rs
Rs
にこ、と笑った顔はとても嘘をついているような顔にも見えなかった
好奇心にかられ、気づけば
Li
と、そう言っていた
Rs
Li
明るく笑顔を浮かべ楽しそうに歓迎される
こいつはいつ血を吸ってくんだ?と
疑問を持ちつつも少しこの状況を楽しんでいる自分がいた
Rs
Rs
まるで友人を向かい入れるかのような対応に少し戸惑いながらも
Li
と、少し恥ずかしそうに答える
Rs
Li
Rs
Li
Rs
Li
Rs
ロゼが吸血鬼だと言うことを忘れてしまいそうなくらい他愛もない会話を交わす
まるで友達のような、、そんな感覚を覚えてしまう
でも、ロゼが吸血鬼だということは紛れもない事実で、
信用してもいいのか、信用しないべきなのか
そんなことを考えていたらロゼが戻ってきた
Rs
Li
暖かいカフェオレ、
ふー、と息を吹き少し冷ます
ごく、と一口飲むと
暖かさと程よい甘さが口の中に広がる
Rs
名前を呼ばれ、目線をロゼに向ける
Rs
呆れたような笑みを浮かべる
Rs
Rs
Rs
Li
そう返すと驚きと呆れを含んだため息がこぼれる
Rs
Li
Li
なんて言うと
信じられないまじかみたいな目を向けられる
Rs
Li
Li
Rs
吸血鬼に怖がられるなんて心外な、と思いながら
Li
そう聞くと申し訳なさそうにロゼが口を開く
Rs
らいとはそれを聞くと着ているパーカーの首の部分を少しひっぱり、
首の付け根を出す
Li
それを見てロゼは大きなため息を吐く
Li
Rs
ギラつく獣のような目を向けられる
Li
Rs
Rs
Li
圧に少し戸惑っていると
Rs
Li
腰と肩を持たれ、ぐいっと強引に近づけられる
Li
Rs
耳元で囁かれ、身体をびくっと震わせる
そして
薔薇色に染まった首にかぷっと噛み付く
Rs
Li
ちゅーーと吸われている感覚にくらくらする
Li
新鮮な感覚に頭が追いつかず呻き声が出る
Rs
Rs
ずっと血を吸われ続け、
流石に限界になったのか
Li
Li
Rs
あまりの美味しさに夢中になっていたロゼが我に返る
Rs
Rs
らいとは荒い息をたて、ロゼに寄りかかる
ロゼはどうしたらいいか分からず、
ただ申し訳なさそうにらいとを抱えたまま頭を撫でる
Li
Li
へにゃりと笑う顔にロゼは奥の方から何かが込み上げてくる感情を堪えながら、
Rs
と、答える
するとどこか嬉しそうにして
Li
そう言い優しい笑みを浮かべ
そのまま寝落ちした
Rs
Rs
Rs
Rs
どうしようもなくその晩は家に泊める事にした
Rs
らいとをベットに寝かせる
すやすやと健康的な寝息を立てている
それを見て安心したかのように微笑む
そしてその笑みはすぐに曇った
Rs
Rs
深夜に外出していればすぐにどこかの吸血鬼に捕まってしまう
世の中には悪い吸血鬼の方が少なくない
Rs
Rs
難しいことは明日考えよう、そう思った
とりあえず今日は
Rs
額にキスを落とし、隣に潜ってらいとを抱えながらロゼも眠りについた
コメント
3件

コメント失礼します!吸血鬼パロの中でも1番好きかもってくらい好きです!続き楽しみにしてます✨️
フォロー、初コメ失礼します!主さん天才すぎませんか!?今まで色んな吸血鬼パロ見てきたんですけど1番好きです!てか3部構成!?本物の小説家じゃないですか!続きが待ち遠しいです笑