グルッペン
トントン
グルッペン
トントン
時計の針は既に9時を指していた
トントン
グルッペン
パタン
グルさんが出ていったあとに急いで着替える
そして着替えている間にふと思い出す
トントン
…と。
母
父
弟
トントン
俺は5歳頃から虐待を受けていた。
母
弟
母
弟
トントン
母はろくにご飯も食べさせてくれなかった。
父
トントン
父
トントン
父は俺が何かが出来ないと俺にスタンガンを当てた。
トントン
父
母
トントン
父
トントン
弟
弟はそんな俺を何回も煽り続けた。
助けてくれる人なんて居なかった。
母
トントン
弟
父
そして、親は俺が10歳になった頃に、俺を家から追い出した。
何ヶ月かたった頃
真冬の日だった。
トントン
あれから俺は山の奥で暮らしていて、何も口にしていなかった。
時々、生えていた草やきのこ・そこら辺にいた動物を食べようと思った。
けれど病気になることを恐れたり、動物を殺したくないという心で、何一つ食べられなかった。
トントン
街の方で色々な人の嬉しそうな声が聞こえる。
トントン
トントン
トントン
色々な思いが心の器からこぼれ落ちるように口から出ていく。
今まででこんなに喋った事なかった。
トントン
生きる希望なんて無かった。
トントン
泣いているのに身体は冷たくなっている。
グルッペン
トントン
グルッペン
トントン
トントン
けれど、グルさんはそんな俺を拾ってくれたんだ。
グルッペン
トントン
トントン
今は「我々だ軍」という軍に入っていて、メンバーのみんなと仲良く暮らしている。
みんな面白くて、一緒に暮らしていても全然悪くない。
もう昔の記憶なんて忘れようと思う。
トントン