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青
桃
学校の帰り道
こんなに治安の悪そうな路地があっていいのか
俺はいつも通り、周りに同じ高校の奴がいないか
注意を払いながらバイト先に向かう
こういう時だけ集中して耳を傾ければいい
便利なのか、不便なのかがよく分からない能力だ...
人混みを掻き分けて聞こえてくるのは、道を塞ぎたくなるほど汚い感情
貼り付けた笑顔の裏に潜むのは、
決して口には出せない汚い本音ばかり
俺は、その汚い心の声に耐えた
そのとき、突然聞き覚えのある声がダイレクトに胸に届いた
その声に振り返った瞬間、シャツの裾を引っ張られる
青
目の前には少し息を切らした青宮がいて
俺は思わず目を見開き驚いた
青
桃
桃
さっき内ポケットの飴を探す時に取り出して
机に置きっ放しにしたまんまだったのか...
わざわざ届けるために走って来てくれたとか、
どれだけ青宮はいい人なんだ...
桃
いつもの俺なら...
こういう人に限って心の中に 爆弾を抱えているんじゃないかって
そう思ってしまうけれど...
青宮の乱れた姿を見たら、そんな気持ちも湧いてこない
いや、今の問題はそこじゃない
こんなに治安の悪い場所に青宮が来たら、危険極まりない
ここは元繁華街
今はまともな飲食店は潰れ、
ヤクザが経営しているようなキャバクラや風俗店が多く残ってる
辺りを見渡しても、まともな顔つきのやつが多い
夕方だからましなものの、
もし、夜だったら笑い事じゃ済まされない
桃
桃
自分でも冷たい言い方だとは思う
でも、同級生に対して 心配しているというきもちを どう表したらいいか分からない
ガラの悪いやつ
ガラの悪いやつ2
そうこうしていたら、ガラの悪いやつが
こっちを指さし、こそこそと話している
もちろん、あの二人がどう思っているのか、全部読めた
俺はなるべくそいつらから青宮が見えないように隠して
小さく舌打ちをした
そして、青宮の背中にそっと手を添えて力を入れ押した
桃
青
俺の突然の行動に青宮は動揺していたが
俺は構わず青宮の腕を掴み走った
飛び込んだのは決して安全とは言えない
俺のバイト先
それでも、外にいるよりかは全然マシだ
青
青
桃
まだ、心臓がドクドクと脈打っている
桃
桃
桃
桃
桃
青
青
青
桃
焦ると余計にその物に集中してしまうから、
距離が離れていても、
オフにしていても
聞こえてきてしまう
桃
桃
桃
呪文のように何度も自分に言い聞かせる
?
心臓の辺りを抑えて呼吸を整えていると
目の前に少し懲りながらも怒っている
男の人が歩いてきた
紫髪で、
すらっとした体型
そして、低いけれど落ち着く声
この店の店長
"紫咲 紫"
俺は紫ーくんと読んでいる
彼を見ると、この空間が安全に思えて
強ばっていた身体の力が抜けたのが分かる
見慣れた、バーの景色が俺を落ち着かせる
顔を見るだけで何も言わない俺に
もう一度紫ーくんが問いかけた
紫ーくん
桃
本気でうざそうに答えると
紫ーくんは口を尖らせた
紫ーくん
青
青
青
紫ーくん
紫ーくん
紫ーくん
紫ーくん
紫ーくんがどんな態度をとるかドキドキしていたが
フレンドリーな対応で安心した
紫ーくん
桃
俺は、先程と同じように答えたが、青宮は嬉しそうに返答した
𝑁𝑒𝑥𝑡➯➱➩2000
きり悪くてごめん(´;ω;`)
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