藤崎
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隣の子が僕を訪ねてきたそうだ。 もう夜になっていたがそんなことはどうでもよかった。僕は誰かにあの蝶のことを話したかった。僕は出ていき、すぐに「誰がクジャクヤママユを台無しにしてしまった。悪いやつがやったのか、あるいは猫がやったのか分からない。」と早口で語った。彼は僕に「その蝶を見せてくれ」と頼んできた。僕はなぜ見せて欲しいのか疑問に思った。だが、彼がどうにかしてくれるのではないかという淡い期待を胸に、彼と上に上がった。 僕はロウソクをつけた。展翅板の上には台無しになった蝶が、直るはずもなく置いてあった。それは直す由もなく、触覚は無くなっていた。改めて思う。この蝶は僕がやっとの思いで、サナギからかえしたのに誰がやったのだろう。この蝶が元に戻るのであれば、僕は今以上の技術を身につけたい。そう思っていると、ひとつになることがあった。彼も蝶が好きだったはずだが、この壊れた蝶を見てなんにも言わないのだろう。ふとそう思い、彼の方を見た。彼は申し訳なさそうに俯いていた。彼は「それは僕がやったのだ」と言った。一瞬理解が出来なかった。僕は彼がなおしてくれるのかと思っていたがその考えは彼の一言によって崩れた。僕はなんだ。直してくれるのかと思ったのにそう考えた僕がバカだった。と思った。僕は低くちぇっと舌を鳴らし、彼を見つめた。それから僕は、「そうかそうかつまり君はそんなやつなんだな。」と冷ややかな声で言った。彼は僕に「僕のおもちゃをみんなやる」と言ってきた。僕は返すことさえも無駄だなと思い、彼を軽蔑的に見つめた。すると彼は、「僕は自分の蝶の収集を全部やる。」と焦ったように言ってきた。僕は君の蝶ではクジャクヤママユ程の価値もないと思い、こう言った「結構だよ。僕は君の集めたやつはもう知ってる。そのうえきょうまた、きみがどんなに取り扱っているか、ということを見ることが出来たさ。」と自分の今思っていることをまとめて言った。すると彼は僕にさっきの目を向けてきた。しばらくして彼はまた俯いた。自分に勝ち目がないことを悟ったのだろう。僕はあの殺気に満ちた目にも動じなかった。僕は悪くないのだ。蝶を壊した彼が悪い。彼がどんなおもちゃを持ってきても、彼が持っている蝶を持ってきても、彼が悪いことは変わらない。僕は彼を眺めて軽蔑したすると彼は僕から逃げるように立ち去った。
藤崎
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コメント
10件
2年前からそんな才能あったの… 少年の日の思い出めっちゃ懐かしい!友達と最後のページ一緒に落書きしてたwww
文章書くのめっちゃ上手くない?!?!ってかエーミールとか久しぶりに聞いたwww
文章書くのうまっ