運命を変えるタイムスリップ

今日、俺は

大好きな人の指に指輪をはめにいく

約束の時間は21:30

いつものデートだと思っている彼女に

プロポーズをする予定だ

彼女はお酒を飲むことが好きで

よくここでお酒を飲んでいた

俺もあいつも日本酒が苦手なのに 日本酒を頼みまくって

最終的にはあいつがじゃんけんに負けまくってほほ全部飲んで 大変だったとか

いっぱいあったよな。

プロポーズを今からする という緊張と

今までの思い出が頭を埋める

時計を見ると 21:25

きっと彼女は遅刻をしてくるだろうけど

それでもいい

早く、あいつに会いたくて仕方ない

そんなことを考えていたら 電話がなった

誰からだろう

そう思いながら トイレに行く

画面に映し出された 連絡先は近くの病院で

なんだか嫌な予感を感じながらも 電話に出る

その連絡を聞いた時

電話を急いで切って

軽く先に食べていたものの 会計を済ませて

店を出て走る

頭が真っ白になった

つい最近まであんなに近くにいたのに

信号無視ってなに

相手の不注意で

何もしてないあいつが殺されたのか

俺の視線の先には 霊安室で眠っている彼女の姿

俺がデートなんて誘ったから

現実を受け止めきれず 涙が出る

青に近づき、

冷たい彼女の頬を触る

冷たくなった彼女を見て

触って、ようやく現実だと受け止める

それを聞き、膝を地面に着けて

青の手を握りながら

息のない彼女に話し続ける

少しずつ落ち着いてきて

涙を拭う

大切なものを失って、心にぽっかりと穴が空いた気分だ

青の家族が来たから 部屋からそっと出る

まだ、OKされてないもんな

そう思いながら指輪を取り外した俺

俺が1番大切にしていた人が 一瞬にして消えた

もう話せない

あんな風に馬鹿みたいに笑えない

ふらつきながらも やっとの思いで家に帰ってきた

靴を脱ぐことも忘れて

そのまま家に上がる

気づくと俺は

君の後を追っていた

《悲鳴が聞こえる

目を覚ますと

汗だくでソファーに寝転がっている

《インターホンがなる

死にきれなかったのか

なんて思いながらドアを開ける

彼女を失った俺には何も無い

いっその事、殺してくれればよかったのに

夢だと思った

俺に怒ってくる彼女

夢でも

もう一度会えたことが嬉しくて

泣かせたと思って焦る君を無視して

もう、話せないと思っていたのに

死んだはずの彼女と話せて 抱きしめることが出来ている

何かを察したのか君は

俺の事を抱きしめ返して

こういった

この言葉に涙がもっと止まらなくなる

何かを察して何も言わない君も

その上で優しく接してくれるのも

何もかもが好きで、 愛してる

『運命を変えるタイムスリップ』

♡2000

連載にするか、ここで終わりにするか

迷ってます