剣持刀也
キラキラしていた幼少期の思い出も時が経てば、風化していく
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
健全すぎる青空の下で高校生に土下座する成人男性
居た堪れない
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
大きく弧を描くガクくんの口元を見ていたら怒るのなんて馬鹿らしくなってきた
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
本当は、凄く楽しみにしてました
いつもいつも素直に言えなくて、すみません
ガクくんも、あの人も
底なしに優しいから、ついつい甘えてしまう
伏見ガク
剣持刀也
呼ばれて何気なく見遣ると意を決したような瞳とぶつかった
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
伏見ガク
剣持刀也
ガクくんの後ろで向日葵が揺れる
暑い夏の日差しと
あの日にした約束
あの人とガクくんが重なった気がした
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
既視感のある
やりとり
伏見ガク
剣持刀也
普段、あれだけ言葉が出てくるくせに肝心な時には上手く紡げない
何か言わなくちゃ
答えなんて出てるだろ
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
伏見ガク
滅多に照れないガクくんが頬を染めて気まずそうに目を泳がせる
微かに手も震えていた
おい、コラ剣持刀也
この人に甘えてばかりじゃ駄目だろ
進むのを怖がってる場合じゃない
剣持刀也
伏見ガク
よほど緊張していたのか名前を呼んだだけでビクッと反応するガクくん
可哀想なくらい怯えた様子に僕も深呼吸して覚悟を決める
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
困惑したまま律儀に固まるガクくんに、ちょっと可愛いとか思ってしまう
僕は、ズンズンとガクくんとの距離をつめ
伏見ガク
真正面から彼に抱き着いた
伏見ガク
瞬間ふわりと香る
陽だまりの匂い
ああ
やっぱり、そうなんですね
泣きたくなるほど懐かしい
剣持刀也
言ってしまえば、あっさりとしたもんで
つっかえていた言葉がスルリと出てくる
胸の中に仕舞っていた重たい荷物が一気になくなった感じ
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
剣持刀也、一世一代の告白をしたというのにリアクションがないとは
我慢出来ず、ちらりと上目で覗くと
剣持刀也
無言で号泣している伏見ガクがいた
剣持刀也
自販機で買った、お茶を差し出しながらベンチで項垂れているガクくんの隣に座る
伏見ガク
涙の止まらないガクくんを連れて、あちこち休める場所を探すのは苦労した
傍から見て年上を、いじめる奴みたいに見えてなかっただろうか
剣持刀也
伏見ガク
雰囲気を軽くしようと冗談っぽく言ったつもりが
剣持刀也
あ"ああああああ
小っ恥ずかしい!
柄じゃない!
大事な話なのは、わかってる
わかってるけど
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
剣持刀也
真っ赤な顔で威張り散らかしても威厳は、なかろう
くそぉ…穴があったら入りたい
伏見ガク
剣持刀也
僕は勢いよく飛びつかれて仰け反るが、さすがガクくん
グッと腰に回された腕によって倒れる事は、無かった
剣持刀也
伏見ガク
心底嬉しそうな声
つられて僕も笑顔になる
行き場のない自身の手を一通り悩んだ末、そっと彼の背中に回した
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
きっと
僕が知らない事情は多い
それでも
出会ってしまえば
貴方だって、もうわかる
伏見ガク
休日を存分に満喫した僕等は、ぼちぼち帰り支度を始めた
剣持刀也
伏見ガク
ガクくん、浮かれてるなぁ
まぁ気持ちは、わかる
僕も似たようなもんだし
この場に鏡があれば盛大に顔が緩んでいることだろう
伏見ガク
でも、こういう時ってちょっとからかいたくなるよね
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
伏見ガク
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
ジト目の僕に見つめられ滝の汗を流すガクくん
あんまり詰め寄るのも可哀想か
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
伏見ガク
剣持刀也
駐車場までの道を並んで歩く
辺りは、すっかり夕方
僕は、ゆっくりと昔の気持ちを話し始めた
剣持刀也
剣持刀也
剣持刀也
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
剣持刀也
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
剣持刀也
ガクくんの金色の瞳が大きく揺れ
泣き笑いみたいな表情になる
伏見ガク
伏見ガク
伏見ガク
伏見ガク
消え入りそうな声が、たまらなくって
隣にある手を急いで握った
相変わらず、ひんやりとした手だった
剣持刀也
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
伏見ガク
剣持刀也
僕にとってあなたは
伏見ガク
向日葵のような
沈まぬ太陽
強く光っている限り
僕は何度だって
見つけ出してみせる
END
コメント
16件
好きでしかない() いやもうこれだから紫翠さんの書く咎人はたまんねえええ
ほんとにいい話過ぎて泣きました😭
感動した( ;∀;)イイハナシダナー∵゚。・(。´ノω・`)。゚∵ウウゥゥ(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ᵕ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)