コメント
7件
天才様がここにっ!皆に教えなきゃですっ!(*´艸`)
お疲れさまです🍵🍵 続き出ますか!!
TENJIKUの施設に顔を出した帰り道
キィ…キィ…と錆びたような音が聞こえてきた
音の元を辿ると人一人いないような薄暗い公園のブランコに乗ってゆっくりと漕いでる子供がいた
こんな夜に一人で公園なんて100%訳ありだろう
家出。もしくは家に帰れない訳でもあるのだろうか
生憎にも俺は孤児院を運営しているだけあって見て見ぬふりは出来ない
静かに公園のブランコに近づく
小さい。見た感じ5.6歳といったところだろう。髪も伸びっぱなし
おまけに薄着。真冬だぞ
イザナ
そう声をかけると初めてこちらに気付いたのかビクリと大きく肩を震わした
そしてすぐにブランコから降り
子供
と一言告げそそくさと帰ろうとしていた
逃げられているようで癪に障ったのか俺の前を通り過ぎようとするソイツの手を反射的に掴んだ
驚いた様子で振り向いた時前髪が少し浮き目が見えた気がした
イザナ
それはまるで快晴のような青だった
逢いたくて堪らなかったアイツの様な…
確かめるべく前髪をあげようと手を伸ばした途端ビクビクと肩を震わしキュッと目を瞑った
鶴蝶
ずっと黙っていた鶴蝶が焦ったように口を開いたがどうでもいい
イザナ
コクンと頷いたのを確認して前髪に手をかけた
やっぱりそうだ。 こいつは花垣武道
なんの確信もないけど本能がそう言ってる
後ろにいた鶴蝶に目をやると目を大きく見開き白黒させていた
イザナ
子供
イザナ
子供
何となく分かってはいたが改めて聞くと腸が煮えくり返りそうだ
鶴蝶だって物凄く険しい顔をしてる
イザナ
そう問いかけるとフルフルと首を振った
イザナ
と手を引くと大人しく付いてくる
普通に心配だ。初めて会った奴に付いてくな
イザナ
一声かけると分かってましたと言わんばかりにすぐに一番上に着ていた服を武道に着せ、抱っこした
こんな時間に飽いてる店なんて限られてるが灰谷が経営している店を出来るだけ少人数で(有無を言わさず無理やり)開けてもらった
蘭
なんて語尾にハートが付いてるようなおちゃらけた話し方をするのは兄の灰谷蘭
竜胆
兄よりは表情が豊かなこいつは弟の灰谷竜胆
まぁ俺が子供と手を繋いで入店したら普通そういう反応になるか
イザナ
蘭
鶴蝶
蘭
竜胆
武道の髪を少し分けて顔を見た瞬間普段感情が顔に出ない蘭ですら目を見開いていた
蘭
イザナ
竜胆
鶴蝶
竜胆が言い終わる前に鶴蝶が被せて話した
蘭
普通なら信じがたい状況。 だが全ての記憶が上書きされた今なら理解はできる
少し沈黙が続いた中、最初に口を開いたのは武道だった
武道
蘭
竜胆
ご丁寧に長い膝を折り武道の目線に合わせて話している
本当に六本木のカリスマ兄弟かと疑いたくなるような状況だが彼等も武道にお世話になった。
きっとそれなりに敬意を払ってるのだろう
イザナ
そう言うと武道を上から下まで見て蘭は何かを察した様に
蘭
竜胆
鶴蝶
蘭
イザナ
蘭
きっと気を使ってくれて外から見えない席に案内してくれた
イザナ
子供
イザナ
イザナ
少し洗脳みたいだがもう手段なんか選んでられない
鶴蝶は何か言いたげだし蘭は「えー?灰谷の方が良くない?」とか面白おかしく言ってるけど無視
鶴蝶
子供
子供
皆満足そうな顔をしていた
鶴蝶と灰谷がメニュー表やスマホを見せてメニューを決めている間に愚弟にラインをした
『東卍のとこの美容師。天竺のアジト寄越して』 〚は?なんで?〛
よし、既読無視っと
それと天竺幹部のグループラインに『東卍の奴、一人来るけど手ぇ出すな』とだけ送っといた
何を食べるのか決まったのだろう。蘭は軽い足取りでキッチンに向かいコックと話していた
コックは少し戸惑ったような素振りを見せたが蘭が何かを発した瞬間頷くしかなかった様に頷いた
ふと武道に目をやると竜胆と鶴蝶と何やら楽しそうに話していた
お前警戒心、公園にでも置いてきたか?
あ、今絶対笑ったろ。クソ、前髪邪魔だわ
そういえばさっき施設の女の子に髪の毛を弄られたときに貰ったヘアピンがポッケにあることに気がついた
ヘアピンで武道の前髪を留めてやると大きくてビー玉みたいに綺麗な目がこちらを覗いた
蘭
テーブルに帰ってきて早々酸素が上手く吸えないくらい笑い転げている蘭は取り敢えず殴った
竜胆
殴られて正気を取り戻した蘭が武道の前の席に腰を掛けた
武道は蘭をじっと見つめてる。 その目線に気付いた蘭は
蘭
と軽く答え武道を見つめ返した。 いや何見つめ合ってんだよ
子供
は?なんで?記憶あんの?
鶴蝶
子供
じゃあなんで蘭の昔の姿知ってんの??
なんて全員の頭の中の疑問は尽きないまま清潔感のあるコックが食事を運んできた
旗の刺さったお子様ランチだった
こんな高そうな店でお子様ランチなんて何とも不釣り合いな、、、てかぜってぇそんなメニューなかっただろ
鶴蝶
ナイス下僕
蘭
コイツラの部下も大変だな
初めて見たのか武道は目をキラキラさせていた
うん。可愛い
武道は上手くフォークもスプーンも使えなかった為、皆で食べさせてあげることにした
もっもっ、と小さい一口で必死に食べる武道は小動物に見えた
それと俺が武道に食べさせてるときに笑い堪えて震えてんのも写真撮ってんのも気付いてるかんな? 覚えとけよお前ら
しばらくしたら武道の食べるスピードが落ちた
蘭
竜胆
蘭と竜胆がそう言うと武道は「でも…」と申し訳無さそうに答えた
鶴蝶
尽かさず鶴蝶がニカッと効果音が出そうなほど爽やかに笑うと
武道
とシュンと答えた
鶴蝶が食べ終わる頃には武道は俺の膝の上で丸くなって寝ていた
イザナ
不意に緩む広角を抑えつつ武道のふわふわの髪の毛を撫でた
イザナ
蘭はチッチッチッと舌を鳴らして得意げに口を開いた
蘭
竜胆
気がつくと灰谷の手には紙袋が握られていた。さっきのコックが渡したのだろう
蘭
部下が用意しただろうに物凄くドヤ顔だ。
イザナ
竜胆
鶴蝶
蘭
いつも何も考えて無さそうで、自分たちが楽しめればいい見たいな感じなのに意外と気が利いて先に行動してくれる灰谷を少しだけ見直した。ほんと少しだけ
寝ている武道を鶴蝶に担がせ灰谷(の部下)が手配した車で銭湯に向かった
本来ならば灰谷の部下が運転するはずだったが武道の存在を無闇に晒すのは気が引けるため運転は竜胆に任せた
この後ここまで車に乗ってきた灰谷の部下は歩いて帰えるのだろう。ホントに大変だな
車内は武道が寝ているからか少し真面目な雰囲気になった
武道のこれからのについて。 東卍はどうするか。 武道の親はどうするか、など
話しているうちに銭湯に着いた
まずは風呂入って頭をスッキリさせるか、、、
鶴蝶
武道は鶴蝶が優しく少し揺すったらビクリト体を跳ねさせ起き上がった
寝起きがいい。というよりは眠りが浅い
まだ眠いらしく足元がおぼつかないので再び鶴蝶が武道を再び抱え車を後にした
着衣室で武道の服を脱がせると白くて細い体に青い痣が主張していた
イザナ
そうデリカシーの無い質問をすると武道は俯きながら頷いた
蘭
普段ニコニコしている蘭が少し真剣な顔で指を指した
よく見ると痣に隠れて普通に生きていたらつくはずもない銃の跡や刺されたあとが腹部や脚、手に残っていた
武道
少子抜けに武道が明るく笑った
やっぱりこいつには無意識に記憶があるのだろうか
すると一つの銃の跡を鶴蝶が指で撫でて苦虫を噛み潰したような顔をしたがすぐに笑顔を取り繕った
鶴蝶
あとで話せよ鶴蝶。
俺も一緒にお前の罪、背負ってやるから
今日は東京卍會、天竺、初代を含めた黒龍が集まる
今日は俺らの時間が止まった日
花垣武道の命日
毎年この日は皆笑顔でアイツを思って酒を飲む
いきなり俺らを置いて逝っちまうなんて、タケミッチの癖に生意気
でもまぁ子供を庇って轢かれるなんてアイツっぽいっちゃアイツっぽい
彼の死に追い打ちをかけるようにアイツに関わった奴、全員記憶が戻った
泣き叫び暴れる者も居れば脱げ柄のようになったり、俺を含め後を追おうとする者も居た
『あいつが創り上げた世界をお前等自身が壊す気か?』
なんて言ったのは誰だったか
だからこそ皆道を踏み外さずに幸せに過ごしてる
だからさ、帰ってこいよ...お前が見たことないくらい良い未来だからさ、、、
分かってる。あり得ねぇよな
だけど、もしお前が生まれ変わったらすぐに俺らを見つけられるように大きな会社立ち上げたから
今日は全チームが集まるんだぜ?ヒナちゃんだってエマだって、、、
俺ら幸せだよ
ドラケン
なんてケンチンがいった矢先に廊下が騒がしくなった
ドーンと扉を開けておちゃらけた様子の灰谷が入ってきた
蘭
竜胆
なんて、、何のことだか分かんねぇけどいくつだと思ってんだよ。
灰谷に次いで天竺の幹部が次々と入ってきた
その中に子供を抱えたイザナが入ってきた
イヤ何で?誰の子供?イザナ??いつの間に?てか何で連れてきた?飲み会なんだけど
皆頭の上にハテナマークを浮かべてる
まだ誰一人情報を整理しきれていない中爆弾を落とすイザナ
イザナ
何て聞いたことないくらい優しい声で話すイザナに皆、宇宙猫状態だ
イザナ
お前誰だよ。ぜってぇ俺等が知ってる黒川イザナじゃねぇ
そんなことを思う中イザナが抱いてた子供がそぉっとこちらを見た。
天パのふわふわした黒髪で青い宝石のような目をした少年だった
武道
ニコッと話すその子を見て俺らの止まっていた時間は確かに動き始めた
武道
父親は家に帰って来ず、母親はすぐに家に男を連れ込む。その間は家を出されるので公園にいたところをイザナに保護された
酷いことをされても親を嫌いになれないのでより辛い
イザナに保護され黒川に
色んな人と触れ合うたびに無意識だが少しずつ記憶が戻ってきてる
イザナと鶴蝶
施設に顔出した帰りに武道を見つけてビックリ
警戒心などを公園に置いてきてしまった武道が心配
東卍が見つける前に俺等が見つけたので武道は俺らのモン (黒川にし、マーキング済み)
灰谷兄弟
天竺の幹部で仲良くトランプをしていた中いきなりイザナに俺等が経営してる予約が数ヶ月か待ちの人気の店を少人数で貸し切れと暴君過ぎてウケた
イザナが子連れで来たと思ったら死んだはずのタケミチでウケた
皆の前だと弟属性をふんだんに出し切ってるのにタケミチの前だとお兄ちゃん感出してる竜胆かわいー