俺はメンバーの1人に恋をしてる。
大好きで大好きでたまらない。
でも、恋のライバルがものすごく近くにいる。
直弥
(……あ、!)
永玖
颯斗!おはよう
颯斗
おう、おはよ永玖
直弥
颯斗、おはよ、
颯斗
おはよ、なおくん
もうわかったでしょ?
俺の好きな人は、同じグループの高尾颯斗。
でも、永玖も颯斗のことが好き。
だからいつも2人で競って颯斗の取り合いをしてる。
永玖の方が積極的で、いつも取られちゃうけど、今日は頑張るって決めた!
永玖、いつも独り占めしてるんだから今日は譲って…?
ーガチャ
哲汰
ねぇねぇ!虹出てたよ!
大きな音を立てて楽屋に入ってきたかと思えば、哲汰が叫ぶ。
颯斗
えー、そうなの
直弥
颯斗、見に行こ
颯斗
いーよー
永玖
俺もー
颯斗
じゃ、3人で行こーぜ
直弥
(あ…)
永玖が、颯斗の腕を取り引っ張っていく。
直弥
なんで、なんでいつも横取りするの、
楽屋を出たところで、颯斗のもう片方の手を掴みながら、永玖に伝える。
永玖
別に横取りなんかしてない
少し強気に言われれば、言い返すことが出来ない。
颯斗
もー、仲良くして!
ほら、行くよー
ほら、行くよー
ガラス張りの所へつき、3人並んで虹を見る。
颯斗
(それにしても、
さっきの……。)
さっきの……。)
永玖は結構積極的に好き好きくるけど、 なおくんはそんなこと無かったから、 今日はすごい珍しかった。
なおくんがいつも一歩引いて好きって伝えてくれてたから、2人が衝突することはあんまなかったんだけどな。
……仕事終わり
直弥
今日もまた、
永玖に先越されちゃった。
永玖に先越されちゃった。
直弥
(それに、颯斗の顔……。)
直弥
(颯斗はきっと、永玖のこと…)
昔は、永玖と仲良くて、大事なメンバーで。
でもいつの間にか、同じ人を好きになって。
邪魔な存在、そんなふうに考えるようになってた。
永玖のことは尊敬してるし、俺にとって弟みたいな存在だ。 だからそんなこと思いたくないのに。
そんなことを考えてた次の瞬間、、
直弥
…っ!?
俺は意識を失った。