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11
青月 サン。🤪 💙
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…よ
青
ガチャン…
おは…よ…
ガチャ…
青
青
桃
青
青
上から何度もかけられていたであろう 朝の挨拶で目覚め 体をゆっくり起こす
カチャン……
青
ずっと ガチャガチャ音を鳴らす 自分の体につけられた枷を見る
桃
青
桃
青
青
桃
青
青
桃
桃
ぱたぱた…
青
隙間なく、けどめり込むこともなく ガッチリと足を覆う太い枷
それは鎖に繋げられて 部屋の角に固定されている
暗く広い部屋には トイレがあって 洗面台があって ベッドがある
…それだけ
青
青
青
青
たっ…
ジャラジャラ…
駆けて窓に寄る
割と大きくて綺麗な窓
夜はここから月が見えたり 昼はしっかり日が差したりする
青
これがあるから 大丈夫なのだ
桃
桃
青
青
青
桃
桃
桃
青
桃
桃
桃
青
桃
にっこり、笑う
青くて綺麗な 彼のその顔に 気が狂いそうだった
桃
青
桃
青
キイ…
桃
青
青
桃
…俺は今まろを監禁している
開始から経った時間は 20日くらいだ
彼はずっと窓の傍にいる
最初はそれぐらいしか 暇を潰せるものが ないからだと思った
でもちがう
桃
桃
青
桃
青
桃
青
青
青
桃
青
窓に向かう彼の目は ずーーーっと遠くを見つめている
きらきらと光を取り込みながら
だから 彼の目線は俺には向かない
桃
青
青
青
桃
桃
青
怒りの感情に揺らされている 俺の声に気づいても
俺のと合う澄んだ目は 何の感情も灯さない
桃
彼は真っ直ぐに俺を見つめて
青
即答した
青
青
……呑気な感じで、言う
桃
桃
監禁しても俺は何も…… 何もしていない それで舐めているのか
青
桃
桃
それとも
それとも………
青
青
青
青
桃
まろに会ったのは 大学に入ってから
青
青
落ち着いて見える容姿に反して よく高笑いをする姿
柔らかい関西弁の口調
青
桃
青
青
桃
青
青
人当たりのよい性格
モブ
青
モブ
青
モブ
青
青
よく切れる頭
モブ
モブ
青
モブ
モブ
桃
でもそれをひけらかすことなく 人のために力を尽くす 優しさを持っていて
青
…そんな彼を象徴するような 澄んだ青色の髪と瞳
桃
それが日の光に きらきら、きらきら 輝いていて
一目見た時から 結構俺はまろに 惹かれていたように思う
それから 友達になって 仲良くなっていった
…なのに
青
桃
突然の報告だった
桃
青
青
桃
桃
青
青
桃
青
青
青
青
青
桃
青
青
青
桃
青
桃
青
桃
平静を、装う
当たり前に 本音を見せちゃいけないと 思った
だって
桃
誰だ
誰だ 誰だよ
俺のなのに
誰だか分かんないけど
俺の方がまろを愛してる
幸せにできる
なんだってする
守ってあげるし
養ってあげる
自分の命をかけてでも
相応しくなれるように
まろに 好いてもらえるように
俺が
どれだけ 頑張ったと……
ふざけるな
成績だって伸ばしたし
友達だって増やしたし
見た目も 前より磨いて
まろと距離を詰めたのに
なんで
見ず知らずの奴に
まろの目が向くの
いやちがう
まろ
なんで
なんで
俺の方を見ない……?
お前に向けてた 俺の目に気がつかなかった?
気持ちが足らなかった?
ちがうか
伝え方を、間違ったんだね
俺が悪かったんだ
気をつけるね
まろ
まろ
まろ
だから
こっちを向いて
こんな たくさんの気持ち
桃
青
一気に伝えたら
まろが 照れてしまうと思ったから
桃
青
それに まだそれより先にやるべきことがある
ちゃんと
誰にも邪魔されずに まろに俺の気持ちを伝えなきゃ
それで
桃
桃
青
青
青
桃
それで
まろに俺を 好きになってもらわなきゃ
…なのに
どうして
桃
青
桃
こんなに閉じ込めて大事にしても
蕾は実がつくどころか 他の方向にどんどん開いていく
青
嫌になるほど 強かで一途で
桃
青
青
青
桃
桃
青
青
桃
青
桃
ガタンッッ!!
青
桃
…大きな、音がして
びっくりして、 目を閉じて
その瞬間に 腕を掴まれる感覚と、 壁に背中からぶつかる感覚
いたくて
目を開けたら
青
桃
ものすごい圧力を 目の前の瞳から感じて 全身が粟立つ
青
青
青
青
青
青
桃
青
青
別に彼に監禁されても 本当に大して怖くなかった
だから普通に話していたけど
そうすべきじゃ なかったのかもしれない。 俺のせいで期待させて しまったかもしれない。 さっきのは確かに言い方が 悪かったかもしれない。
仲が良い奴だから 気が置けなくて、 良い奴だって知ってるから 言うて何もしてこないやろって 思ってて…
だからこそ話ができると思っていた。 機嫌を取るのではなく 素直に話そうと決められた。 ……だからさっきのも 怒らせるつもりだったんじゃない
言い訳じゃない
本当に思ってる
青
そう伝えようと、 口を開くがもういちど閉じる
……言えない
今言ったら 都合よく聞こえるだろうから
慰めや取り繕いだと 思って欲しくない
俺が、ないこに そう思って欲しくない
本音、やもん
だから
青
伝えるべきことを、 伝えたいことだけを、 選ぶ
青
桃
グイッ!!!
青
青
ちゅ……
青
青
……っは
桃
青
目の前の友達と 小さなキスをする
音を立てて、離れるだけの 意味がなせない小さなキスを
桃
桃
バタンッ
青
青
本当に微かに潤った 唇に指をあてる
青
ぽた…
青
青
さっきの出来事が 自分が思っていたより 怖かったんだろうか
ないこにキスされたのが 嫌だったんだろうか
青
…いや
そうじゃなく
青
体から、頭から 力が抜けていく
青
やっぱりだ
間違っていなかった
青
お前は
人をそう簡単に傷つけられない
…優しいまんまだった
俺にずっと見せてたその姿は 作り物じゃなかった
青
青
青
ないこは良い奴だった
俺に限らず 人と歩く時や話すとき ペースを合わせたり
人の不調や落ち込みに すぐ気づけたりする
青
自然と涙が流れていく
安堵、だろう
見てきたものに 一切間違いがなかったことへの
心がほぐれる感じがして
泣き止めなかった
青
あれから5日経った
青
ないこは多分 合わせる顔がないとか 思ってるのか
しばらく部屋に 入ってきていない
食事もドアの隙間から 手を伸ばして
「どうぞ…しっかり食べてね」 とトレーごと置いて去っていく
青
青
青
元々感じていた退屈も ピークに達していた
青
窓を眺める
青
青
青
…なんて思いながら 窓に向かい直した
さわ…
青
青
ふわ、と風に撫でられながら 目を瞑る
そうすると
“ま~ろっ”
優しくて、聞き心地のいい 大好きな声が聞こえる気がする
ここに来る ちょっと前に こんな風に吹かれながら いっしょに 公園で話してたから。
…なんかあいつの匂いもする気がする
めっちゃおしゃれな奴やから 香りもほんまにいいんよな
すごいよな 気ぃ配ってて… かっこいいんよな
ちょっと考えただけで 頭の中にたくさんたくさん、 想う相手の姿が浮かんでくる
チカッッ…
青
なんか赤く光った、なんやろ
わからんけど……
紛うことなき彼の色
めっちゃ、いい色
それだけで
青
荷物も預かられてるし 基本はひとり。 ここは本当に暇やけど
ほんまにこの窓のおかげで
一度考え出すと 頭ん中にずーっと あいつがいる
恋って相手の想像だけでも こんな楽しいんや
知らんかった
青
ああ楽し
桃
ビクッッ!!!!
青
桃
青
久しい上に急な登場に 流石に、驚く
桃
青
桃
桃
桃
あ……
やっぱりか
青
桃
青
青
青
よかったよかった ……本当にそう思う
姿が見れないと状態など 分からないことが出てきて 心配になるから
青
青
桃
桃
この間の件を 申し訳ないと 思っているのは 本当だけど
あのあと実は ちょっと 「もしかしたら少し 俺に意識が向くかな」 なんて思ったりした
…けど
桃
桃
嘘だろうと驚愕する
さっき俺がいきなり 現れた時はたしかに びっくりしていたし
そのあとも少し 怯えが残っているというか、 恐る恐る 話しているようだったのに。
それでも外に注意が向く
…ああ
これは、 もしかしなくても…
桃
情けなく震えてくる身体から、 声を出す
桃
青
桃
青
ぼーーーーーーっ………
桃
桃
青
青
桃
青
青
青
桃
流れるように、窓を見る
さっきのも…… 今までにあった 反応が鈍かった時のも 無視じゃ、ない
そんなこと、しない
……ならば
桃
桃
青
青
くる…
桃
情けなく 涙混じりに放った 小さな一言に、 思いがけず反応が帰ってくる
…窓への集中が切れたタイミング だったのだろうが
こんな小さな声が聞こえたのか…?
青
桃
青
青
青
桃
……思わぬ反応が、帰ってきた
桃
桃
くるしい
くるしいのに
納得はいかないのに
心のどこかが解けるのを感じて
心が締まっていたことを 今はじめて知る
恋が実らない… 誰にも見てもらえていないように 感じる寂しさから 逃れたくてこの空間を作ったのに
好きで好きで大切な人を 不自由にさせていることに 無意識につらさを感じていた
桃
その締めつけを解く手に 酷い罪悪感を感じる
青
桃
青
青
青
青
青
桃
桃
桃
桃
青
青
桃
青
青
青
桃
青
桃
桃
桃
桃
桃
桃
青
青
桃
青
青
青
桃
桃
ポカンとしてしまう
青
あまりにも屈託なく、 彼が話すものだから
俺が 都合がいいのだろうか
ずっと 友達のようなノリで 冗談を交えながら話してくれる
桃
青
青
青
青
桃
桃
桃
積もる、積もっていく 罪悪感が、重い
青
桃
眉を下げて、 「仕方ないなぁ」みたいな顔で 優しく笑う
青
桃
俺は
貴方を
桃
桃
桃
青
青
青
青
青
青
桃
桃
青
青
青
青
青
青
青
桃
桃
桃
桃
桃
青
桃
青
青
青
青
青
桃
桃
桃
ガチャン……ッ
青
ずっと足を閉じ込めていた 枷が大きく開く
風なんて吹いてないのに 足首にふわりと 涼しさを感じる
桃
青
桃
桃
桃
青
ぽた……
青
桃
桃
桃
桃
青
青
青
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
青
桃
桃
ペタ……
青
冷たい床に頭を ベッタリとつけて
ないこが俺に向かって 深い深い土下座をしている
青
青
桃
青
桃
桃
青
青
桃
殴られるのかなと 思って顔を上げる
……が
青
そこには きらきらといたずらっ子の ように笑う彼
青
青
青
桃
青
青
桃
青
たっ!!
桃
振り返ることもなく 彼は走って
ガチャッ
ドアを開け
たったったっ……
走っていく
桃
彼には未練などない ……最初から出来てやしない
桃
そして俺も歩き始める
涙はまだ零れるが、 それは ずっと重かった頭の中を 流してくれているような気がした
ガチャ…!
青
青
青
青
燦燦と日の光が 降り注ぐ
明るくて
解放的で
青
後ろを振り返る
少し隙間の空いたドア
下に下に続く階段
暗くてよく見えない
青
ザリザリ音を立てて 、 ほんの少しずつ歩く
…面白いもので
一度外に出ると
青
そう思った
赤
赤
SNSでバズり散らかしていた コスメを見に 買い物に出た帰り
赤
久々に見るその姿に声をかける
赤
赤
彼が顔を上げた瞬間、 自分の顔から血の気が引く
赤
ダッ……!!!
赤
青
青
赤
彼を見て驚くのは 俺だけではないだろう
青
青
まず顔色は死人のように白く
頬に無数の涙が伝っている
外着なのに荷物がなく スマホを掴むように 持っているだけなのも気になる
上が向けておらず
青
隠しているつもりなのだろうが 小刻みに震えている
そして
赤
青
赤
青
赤
……ひょいっ
……スタスタ…………
最も奇妙なのは
陽が降り注ぐ街角、 アスファルトの上なのに
彼が靴を履いておらず 裸足で突っ立っていたことだった
ガチャ……パタン
赤
青
赤
青
ウェットティッシュを 渡して足を拭かせたあと 彼をソファに座らせる
赤
青
青
赤
赤
赤
赤
赤
青
心配をかけたくなくて、 りうらが絡んでるって 思われたくなくて 話さない気でいたが
青
目の前の 僅かな怒りを宿した 熱い色の目に 隠し事は不可能だと悟る
青
りうらへの好意は 伏せたまま、 今までの出来事を話した
赤
青
全てを語ったあと
彼の目には 黒みが増していた
赤
青
青
青
赤
赤
赤
青
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
青
青
赤
青
青
青
赤
赤
赤
青
青
赤
赤
赤
赤
青
こんなに苛立ってるりうらを 初めて見る
青
青
こんなこと 言ってる場合じゃないんだろうが ちょっとだけ嬉しかった
赤
青
そんなことを考えていると 彼に名前を呼ばれる
赤
ぱっ…
青
赤
胸に飛び込んでいいように りうらが両腕を広げる
青
おもくそ好きな人なので 流石にたじろぐ
…が
赤
いらんことしてしまった、 みたいな申し訳なさそうな顔を 彼がしたから
青
耐えられなくなって すぐさま飛びついた
青
青
赤
なで…
青
青
赤
赤
青
赤
赤
赤
青
…い、
…いいんかな? これいいんかな…???
恋人とかに するようなこと してもらってる気ぃ すんねんけど……
心配の仕方が若干 親友や幼なじみ相手にするものを 超えているように思うのは 気のせいだろうか
青
ばくばく…(心臓)
青
青
赤
青
赤
青
青
赤
赤
赤
赤
青
赤
赤
赤
青
青
赤
赤
赤
赤
青
赤
赤
青
赤
赤
青
赤
赤
赤
赤
青
青
青
優しくて正義感が強くて 男らしさを磨くようなやつなのは 知ってるけど
これでは あまりにも彼の時間を 奪ってしまわないか
赤
赤
赤
赤
青
青
赤
赤
青
青
かああ~~~~~…っ//
赤
赤
赤
青
青
赤
青
青
…ぽた
赤
赤
青
青
赤
赤
青
青
青
青
あなたのおかげで
どれだけ心が支えられたことか
今思えば 先が明るいものかずっと 分からなかったあの状況で
平静を保っていられる 支えになったことか
あなたがいなければ
あなたに恋をしていなければ
彼と話すことも 分かり合えることもなかっただろう
きっと失ったものが たくさんあったのだろう
赤
青
赤
青
青
赤
心配そうに俺の顔を覗き込む 彼に微笑みかける
伝えたいことが、たくさんある
青
青
ぱち…
…夜中、ふと目を覚ます
青
辺りを見渡すと 木目のタンスに 暖かい色のオシャレなカーテン きちんと整った机
青
ふわふわのベッドの上で 隣を見れば
赤
赤くて格好いい彼
青
昼間俺はりうらに 全てを話して
断るはずもない告白に応え 恋人になった
今は 「もう今日は出歩かない方が いいから泊まっていきな」 と言われ
じゃあ一緒に寝たいと甘えて 寝ていたところだった
青
言葉に出来ない幸福感と とてつもない安心感で 心が満ちる
青
不安ではあったが 得られたものもあった この数週間
その全ての支えになっていた 彼に愛情を感じながら
青
青
そこに終止符を打った
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
bouquet.
#みてみて雑草☘️