(青鯖視点)
双方の威嚇が終わり静かになる
芥川と樋口は何やら後方を気にしていた
芥川龍之介
放弋さんッッ!!!
樋口一葉
?えっ、放弋さん!?
放弋
確かにそう言った
その次の瞬間、聞き馴染みのある声がした
?
にげ、ろ…!!!!
それは紛れもない弟の声だった
芥川龍之介
ーーー
樋口一葉
ーーー
何となく其方に顔を向けた
太宰放弋
っう…(ガクッ)
太宰治
…はっ、?
其処には血塗れの口、真っ青な顔、真っ赤な血溜まり
極めつけは放弋は完全に意識を失っている事だ。
前から意識を失うと良く暴走をしたものだ
異能力の暴走
それを止めるのは私の仕事
でも中也と違ってすばしっこくて頭が良く回るから止めるのが大変だったっけ
懐かしいな
そんな呑気な考えは爆発音に掻き消された
ドカ-ンッッ
ボロボロと音を立てながら崩れていく壁や建物
太宰治
っ…!?
前はこんな爆発なんて怒らなかった
ましてや放弋の異能は攻撃系の異能ではなかったはずだ
太宰治
…敦くん、君は2人を抱えて向こうへ。
中島敦
…はいっ
明らかに只事では無い
少ししたら煙で見えなかった部分が見え始めた
丁度爆発した所に誰かいる
太宰治
…誰だ。
芥川龍之介
…ッ(睨付)
樋口一葉
っ…(拳銃構)
私が声をあげると2人は息を飲んだ
?
くふっ…
太宰放弋
ふふっ、あははははッッ!!
その笑顔は憎悪と悪意に満ち溢れた笑顔だった