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灰谷 蘭

そのことはまた今度の仕事で話す

灰谷 蘭

もう帰っていいか?

マイキー

あ、あぁ

灰谷 竜胆

芹、行くぞ

灰谷 芹

え、あ、

灰谷 芹

う、うん…

家についてから、とりあえず3人共シャワーを浴びることにした。夜ご飯は竜ちゃんが途中のコンビニで買ってきたものを食べる。二人はおにぎり、私は固いものが食べられそうにないのでゼリーを。ご飯のあとは地獄の歯磨き(めちゃくちゃ痛い)をして、あとは寝るだけだ。ちなみに帰りの車からここまで誰一人喋っていない。怖い。今日はこのまま逃してもらえるのだろうか…私はそそくさと寝るまでの準備をして、3つ並んだベッドの真ん中によじ登る。そして、布団をかぶろうとしたそのとき…

ガシッ

ですよね〜〜〜〜〜ダメですよね〜〜〜〜〜 寝かせてもらえませんよね〜〜〜〜〜 蘭ちゃんに掴まれた手を見つめながら私は正座をした。蘭ちゃんと目を合わす勇気はない。

私は今日の睡眠を諦める覚悟をして今日あったことをしぶしぶ話し始める。

Side 竜胆 芹がシャワーを浴びている間、にいちゃんに説教は明日にしようと相談してみたがダメだった。どうやら芹の教育については、鉄は熱いうちに打つタイプらしい。、芹は今日あったことをしぶしぶ話し始めた。

灰谷 芹

蘭ちゃんと竜ちゃんが倉庫に来るって言うから、三途さんに二人には手を出さないで欲しいって言ったのね

灰谷 芹

そうしたら、殴られちゃって

このあたりで、俺とにいちゃんは目頭を抑え始める。怖い思いをしてる最中で俺たちのことのために発言し、その結果殴られていたなんて…そんなの聞いたら涙も出るだろ…。ほんとに俺らの妹かと疑うくらい天使のような妹だそして、そんな可愛い可愛い芹を殴るようなゴミクズはやっぱりこの世にいるべきではないなと思う。 話を聞けば聞くほど、芹には否がないように思えた。もちろん勝手に仕事部屋に入ったのは許されることではないが、兄達の仕事部屋に行ったくらいで拳銃をつきつけられ誘拐されるなんて夢にも思わないだろう。

灰谷 蘭

芹…ごめんな…怖かったろ…

灰谷 芹

ううん!大丈夫!

気を使って平気なフリをする芹をみると余計に胸が痛くなった。…そんな傷心中の俺たちを畳み掛けるように、少し棘のある芹の言葉が続く。

灰谷 芹

で、蘭ちゃんと竜ちゃんも私に説明することあるよね

俺は気づいてしまった。芹には誘拐されるに至る理由がきちんとあり、今日のことは偶然の積み重ねによる不可抗力な部分が大きい。しかし、どうだろう。俺とにいちゃんは今まで嘘をついて隠してきたことを、これから芹に説明しなければいけないのだ。分が悪すぎる。横目でにいちゃんをみると本日何度目かのため息をついているところだった。

Side 蘭 「…で、蘭ちゃんと竜ちゃんも私に説明することあるよね?」 はぁ…どうすっかな。俺たちは今まで芹に「フリーターをしていて、色んな仕事を掛け持ちしている」と話していた。芹もそれを信じている様子だったが、今日の出来事でさすがにこの嘘は突き通せない。

灰谷 芹

二人ともなんのお仕事してるの?

灰谷 芹

なんでスーツに血が付いてたの?

灰谷 芹

なんで銃なんて持ってる人たちと知り合いなの?

灰谷 芹

あの人達とはどういう関係なの?

灰谷 芹

まさか危ないお仕事なんてしてないよね?

灰谷 芹

私に嘘なかついたりしてないよね?ね?

堰を切ったような質問責めだ。こうなったらもう止まらない。こちらが白状するまで3日間は言い続けるだろう。俺は早々に諦めて淡々と答える。

灰谷 蘭

仕事はギャンブル系の店の経営

灰谷 蘭

血がついてたのはたまたま喧嘩に巻き込まれただけ

灰谷 蘭

あいつらは仕事仲間で銃は護身のために持ってる

灰谷 蘭

仕事は危ないこともあるけど俺らは大丈夫だから心配すんな、他に質問は?

芹の顔が歪む。驚きと心配と怒りがごちゃまぜになった複雑な顔だ。賢い芹のことだから、今日の出来事と今の説明で俺たちが反社会的勢力に関わっているであろうことは察しただろう。

それは、芹にとって“普通の兄”でいたかったからだ。俺と竜胆は芹のことが目に入れても痛くないほど可愛いし、芹が死んだらどう生きていけばいいかわからないくらいには依存している。しかし、芹は俺たちにそこまでの感情を持ち合わせていないだろう。そして、世間一般的な道徳心を持つ平凡な女子高生だ。女遊びレベルで嫌悪感を抱くような清廉な妹に、兄が反社会的勢力に片脚つっこんでるなどと伝えてしまったら一体どう思うのだろう。

結論を言ってしまうと、俺たちは芹に嫌われることが怖いのだ。こんな…成人してから何年も経ったような大人が一般人が頭に浮かぶ悪いことをすべてしてきたような男が、妹に嫌われることが怖いなんて。もちろん嫌われたとしても手を離す気はさらさらない。しかし、出来れば笑顔を向けてくれる芹のまま、手元に置いておきたいのだ。

灰谷 蘭

芹はまだ子供だから

灰谷 芹

その言い方はズルい

灰谷 竜胆

なぁ芹…お兄ちゃん達こと嫌いになった…?

灰谷 芹

ばか

灰谷 芹

世界一大好きだよ

一番欲しかった言葉をくれる最愛の妹こうして俺たちはこの生暖かい沼に深く深く沈んでいくのだ。

私の返事を聞いた二人は安堵しているように見えた。そんなことで私が二人を嫌いになるとでも思ったのだろうか心外だなぁ。もちろん驚いたし心配になったし嘘をつかれていたことには傷ついた。 しかし、私の二人への愛が変わることはない。過激派ブラコンを舐めないで欲しい。出来ることなら世間的にセーフな方が嬉しかったが、世間的にアウトだったとしても計画次第でどうにでもなる。大事なのは『二人が幸せであること』と『私が二人が存在している世界で生きられること』だけだ。 例えば、二人がフリーターだった場合の私の人生計画は、私が死ぬまで蘭ちゃんと竜ちゃんの存在を絶やさないことだ。前にもお伝えしたとおり、このまま普通に生きていたら寿命的に蘭ちゃんと竜ちゃんのほうが先に死ぬことになる。 そんなの!!!!絶対耐えられない!!!!無理!!!!

灰谷 芹

ん〜もう限界!眠たいよ〜

灰谷 蘭

そうか

灰谷 蘭

スマホ持ち歩かなかったことの説教はまた明日な

灰谷 芹

は、はぁい

終わり

最後まで見てくれてありがとうございます!!

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コメント

39

ユーザー

えぇー!終わっちゃうのー?! この後妹ちゃんも梵天入るとか すごい展開なかったりー…… 無理は言いません(`・ω・´)ゞピシッでもネタに困った〜とか やることなーいとか そーゆー時間があったら 書いて見てほしいです!!!

ユーザー

面白いです!素敵ですね!

ユーザー

フフフ(´^∀^`)フフフ…もっと 愛してたっていいのよお??w

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