恋珀
あの〜
恋珀
すみませーん!
恋珀
誰かいますかー?
虎
誰だ。
恋珀
ッ?!
恋珀
あ、こんにちは。
恋珀
私、恋珀って言います。
恋珀
あの、獅王さんっていらっしゃいますか?
虎
お主。
虎
まさか、獅王が言っていた。
恋珀
えっとぉ、はい?
獅王
これで何回目やと思っとんねんや!
唄
だって呼ばれなかったんだもん!
獅王
呼ばれてへんからなんや!
獅王
自分で門に戻る約束やろ!
唄
うるさい!
獅王
ちょ、待て唄!どこ行くねん!
唄
あ、虎さ〜ん!
唄
しーちゃんが怒鳴ってくる!
虎
そうかそうか(微笑)
獅王
はぁ、ここにおったんか。
獅王
あ、昨日の小娘。
恋珀
どうも。
獅王
ほんまに来たんか。
虎
昨日言っていた者か。
獅王
嗚呼。
獅王
こっち、ついてきぃ
獅王
いきなりやけど。
獅王
お前、ただの人間とちゃうやろ。
恋珀
え、。?
恋珀
それ、どういう意味。
虎
獅王、そんな断定的に言うと混乱するだろ。
獅王
せやけど。
獅王
これはそんな甘ったれた話とちゃうんやで?
虎
獅王。
ドシッ
獅王
ッ...!?
恋珀
ッ?!
恋珀
すごい、空気が重い(心)
虎
人には優しく、礼儀を持てと言っただろう。
獅王
グッッ...
虎
わかったな?
獅王
御意ッ...
虎
恋珀殿。
虎
飛んだご無礼をどうか許しておくれ。
恋珀
あ、いえそんな!
恋珀
無礼なんて全然!
恋珀
あ、あの。
恋珀
さっき言っていたことって。
虎
お主のご両親どちらかが、呪怨師しかもしれないという事だ。
恋珀
呪怨師。
恋珀
あ、えっと、虎さん?でしたっけ?
恋珀
その、呪怨師ってなんなんですか?
虎
呪怨師とは、呪怨や呪術を使い呪霊を祓う。
虎
人間や妖怪達を守る大切な役目だ。
虎
そして、獅王はそれだけでなく。
虎
あの門の管理をしている。
恋珀
門の管理。
恋珀
どんなことをするの?
獅王
基本は門の戸締り。
獅王
せやけど、言うことを聞けへん妖怪もおるから。
獅王
門を閉じる前に見回りをしとる。
恋珀
大変そう。
獅王
ほんま、往生するよ。
恋珀
それで、私の両親のどっちかが呪怨師だから。
恋珀
私は妖怪が見えるってこと?
恋珀
でもうち、シングルマザーだけど。
獅王
は?
獅王
し、しんぐる?まざー?
獅王
虎さん、なんそれ?
虎
寡婦という意味だ。
獅王
あ〜、聞ぃたことあんな
恋珀
いや、こっちからしたら寡婦ってなんやねん!
獅王
お、関西弁移った?(笑)
恋珀
移ってないし!
獅王
移っとるやろ!(笑)
恋珀
移ってないって!
獅王
移っとる移っとる!(笑)
虎
では、父方が呪怨師なのかもしれない。
恋珀
私、お父さんの顔見た事ないんだよね。
虎
それは、失敬。
虎
申し訳ない。
恋珀
あ、いえお気になさらず!
唄
虎さぁん!
唄
虎さん、あーそぼ!
虎
良いぞ、何をして遊ぶ?
唄
お手玉して、おはじきして、あとね〜
虎
獅王、あとはお前が教えてやれ。
獅王
御意。
恋珀
あ、あの鳥居って?
獅王
あっこには絶対近寄ったらあかん。
恋珀
どうして?
獅王
下手したら魂吸い取られんで。
恋珀
え?
獅王
あっこは呪霊の溜まり場や。
獅王
人間が近寄ってええ場所やあれへん。
恋珀
そんなにやばいの?
獅王
やばいだけじゃ済まされへんぞ。
獅王
それより、なんで鳥居の中におったんや?
恋珀
...。
獅王
話しとないんやったら別に。
恋珀
明日!
獅王
ッ!?
恋珀
明日、話す!
獅王
明日?
恋珀
明日!
獅王
なんで明日なん?
恋珀
えっとぉ、、。
恋珀
ほら。
恋珀
獅王って東京のこと知らなそうだし!
恋珀
だから!
恋珀
東京デート!!
獅王
東京デート?
獅王
なんやそれ?
獅王
流行っとんのか?
恋珀
そうかもね!
獅王
関東人は変な人ばっかやな(笑)
恋珀
変っていうな!
恋珀
あと!
恋珀
おめかししてきてよね。
獅王
おめかし?
獅王
これじゃあかんのか?
恋珀
ダメ!
獅王
こっちの方が戦いやすいんやけど。
恋珀
戦わないから!
恋珀
とにかく!
恋珀
おめかししてね!
恋珀
じゃまた明日!
獅王
なんで照れとんねん(笑)