主
さつき(ママ)
主
こさめ
朝、物凄い頭痛により起き上がれないと悟る。
昨日は何もしてないはず。 なのになんでこんな痛いん意味分からん。
らんくんはもう起きている様で、隣はガラ空き。 先にキッチンで朝食でも作っているのだろう。
……が、リビングまで行ける自信がない。 というか、最早起き上がれない時点で無理に等しい。
だからといって頭痛が治まるわけもなく、 ほっとけば治る戦法は使えそうにない。
こさめ
身体も熱い。吐き気がする。 目眩で今にでも気を失いそうだ。
こさめ
取り敢えず手元のスマホで彼に連絡を入れる。 溺愛モンスターことこさめの恋人だ。
上手く文字が見えないので、 仕方なく打てそうな4文字を送った。
『たすけて』
すると、1秒もせず下から聞こえる 階段を上る足音。
頭に響いてうるさい。
そして送ってから3秒くらいで 部屋の戸が勢い良く開いた。
LAN
やはりらんくんの声はよく通る。 これは彼の利点だが、今はちょっと頂けない。
こさめ
LAN
LAN
察し能力ピカイチ。流石リーダー。
こさめ
顔を軽く上下に動かす。 上手く喋れそうになかった。
LAN
LAN
手際も良い。…ありがたいなぁ。
戸の閉まる音が聞こえると、安堵の息を吐く。 ……そして、なんだか急に寂しくなってきてしまった。
風邪の時は人肌恋しくなるもの。 不機嫌ながらに大人しく彼を待つことにした。
こさめ
ぽつりとつぶやいた。
階段を降りて大きく息を吐く。
心臓がうるさい。勿論、最初は心配で仕方なかったが、 ……きっと今の胸の高鳴りは。
LAN
まぁ、お察しの通りである。
ずるずると身体の力が抜けてその場で座り込む。
収まらない興奮を深呼吸して落ち着かせる。 流石にこさめに怒られてしまう。
LAN
にやける口元を塞ぐ。
いけない、こさめが待っているんだから。
急いで立ち上がり、リビングへ向かった。
LAN
ゆっくりとドアが開く。
こさめ
熱がこもった身体はもうそろそろ限界を告げている。
LAN
LAN
持って来る物が完璧。恐るべし隠れハイスペック男…
LAN
そう言いタオルを巻いた保冷剤まで付いてきた。 至れり尽くせりである。
LAN
LAN
確かに高めである。 今日は動画を撮るはずだったのに。
予定を狂わせる訳にはいかん…
こさめ
そう言い無理やり起き上がろうとすると、 横から手が伸びてきて、 ぽすんとまた寝かされてしまった。
LAN
LAN
こさめ
LAN
結局、こさめはらんくんに言いくるめられて、 普通に休むという結論に至った。……が。
こさめ
LAN
こさめ
LAN
図星。
言葉の通り、らんくんは卑怯な手を使い、 こさめが折れるまでメンバーからの休めコールが来た。
こさめ
LAN
LAN
LAN
そして現在、こさの機嫌取りが始まっているという事。 ……でも今日はこのくらいしつこい方がいいと感じでしまったり、色々風邪に狂わされている気分だ。
なんでだろう。風邪だからかな。
LAN
らんくんの優しい声がこさめを夢の世界へと誘う。 頭を撫でられる感覚もある。
それを嬉しく感じてしまうのも風邪のせい。
らんくんの優しい顔が頭に 浮かんでしまったのも風邪のせい。
じゃあ、これも風邪のせいかな。
こさめ
LAN
こさめ
顔を引き寄せて軽く唇を重ねた。
こさめ
らんくんは顔を紅色に染めて呆然としている。
こさめ
そう一言、そのままこさめは意識を失った。
LAN
何が起こったか未だに理解出来ない。
LAN
頭がちゃんと認識してくる程 複雑な感覚に襲われる。
未だ俺の手を握っているこさめを見つめる。 離してくれる気配はない。
LAN
大丈夫、俺も離す気は無いから。
LAN
思わずそんな事をつぶやいてしまった。
後日、しっかりらんくんは風邪をひいたとかなんとか…
主
主
主
コメント
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茶柱さんは、進化はしても退化はしてませんよ?