-yan side- おれはyan。どこにでもいる、陰キャ高校生。 おれは今日も『あの子』を目で追ってしまう 別にストーカーなんかじゃない。 ただ、『あの子』、 etさんが気に入らない。 家が向かいで昔はよく遊んでいた。 けれど。今は、話しすらしない。 それも、勝手におれが気後れしてるだけ。 その理由として、etさんはものすごくモテる。 おれから見てもかわいい。 ものすごく。 つやつやとした橙色の髪 キラキラと好奇心に満ちた目 明るくふわっとした声 しかも、誰にでも優しい。 もちろん、こんなおれでも。 …別にそんな誰も宇宙一可愛い天使最高なんておもってもないけどな? だから劣等感。 昔は、好きだったからこそ。 今は、好きだけど、諦めた。 目を逸らして。 だから独りで自分勝手に羨んでる。
-et side- 私はet。 自分で言うのもなんだけど、 人に恵まれた、クラスの人気者。 悩みなんかなくて、楽しく暮らしてるように見えるでしょ? 私にだって悩みぐらいある。 それは… 幼馴染くんとの関係が途切れてしまったこと。 家が近所で、小学校の頃はずっと一緒だった。 でも、中学校に上がるタイミングで まさかの道路挟んで向かい側と校区が分かれちゃったの。 そして不運なことに、幼馴染くん、yanくんの家は向かい側だった。 久しぶりに高校で会えて、奇跡だと思った。 だから、うれしくてyanくんの方を見ていると、 バチっと、目が合ってしまった。 その瞬間yanくんどうしたと思う? もんのすごい勢いで顔ごと目を逸らしたの。 だから、まあ、万事休す。
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