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シガンシナ区陥落の翌年、846年。

食糧難を防ぐために中央政府は、シガンシナ区奪還を名目に、大量の避難民を作戦に投入。

その最前線に立たされた調査兵団は、数多くの優秀な兵士を失った。

私の好きだった人も。

私よりもずっと実力があって、強く優しかった彼は、部下を庇って死んだ。

バンッ!

ドアが開く音で目が覚めた。

ハンジ

アイラーーー!!

アイラ

……いやノックしてよ!?

ハンジ

ごめんごめ〜ん

アイラ

絶対思ってないでしょ

どうやら夢を見ていたらしい。

ハンジ・ゾエ、訓練兵時代からの親友。 私と同じで分隊長を務めている。

強くて優しくて頭が良くて、 美人だし明るくて笑顔が可愛くて……

これ以上はやめておこう。ハンジへの愛を語り出したら丸一日はかかるからね。

とにかく彼女は、私の大好きな親友。 同じ研究者同士(と言っても私は医学専門だけど)だから気が合う。

ハンジ

ねえアイラ聞いてる?

アイラ

え?ごめん聞いてなかった

ハンジ

今日の午後から実験しようって話!

アイラ

もちろんいいよ!

ハンジ

やったー!

アイラ

まぁ、その前に書類作業ね

ハンジ

え……?

アイラ

え?

アイラ

ほら、今日提出締め切りの研究の報告書

ハンジ

うっそ今日だっけ!?

アイラ

いや、うん、今日よ

ハンジ

嘘だろぉぉ!?今日は午前中丸々巨人について語ろうと思ってたのに!!

アイラ

いやそれ絶対午前中じゃ終わらないでしょ!

アイラ

あとでいくらでも聞くから今は書類が優先!

ハンジ

はぁーい

アイラ

一緒にやろ、持ってきて

ハンジ

……

アイラ

ハンジ?

ハンジ

書類どこやったっけ

アイラ

……嘘でしょ?

アイラ

相変わらずきったない部屋だな……

ハンジ

うるさいなぁ!?私にとってはこれが1番快適な配置なの!

アイラ

いや私が掃除したの3日前なんですけど

アイラ

というか、この部屋からどうやって一枚の紙を見つけ出せと?

ハンジ

いやぁ、ごめんごめん

アイラ

だから絶対思ってないでしょ

5時間後……

アイラ

あったこれだ!

ハンジ

うわぁぁ!ありがとう!

アイラ

これ、実験できないね今日

ハンジ

すごい時間経っちゃったな……

コンコンッ

ハンジ

はぁーい!

レスター

失礼します。やっぱりここにいたんですね、アイラさん。
これ、団長からです

顔を出したのはうちの分隊の副長、 レスター・フォルツ。 優秀すぎて困る部下だ。

そしてその手に持っているのは……

アイラ

ねえ……ほんとに勘弁……

全く!どれだけ書類作業すればいいんだ! しかも次の壁外調査の巨人捕獲に向けた予算案。 また仕事増えたんですけど。

アイラ

次の壁外調査終わったら新兵も入ってくるし、巨人捕獲するなら今のうちかなぁ

ハンジ

え、もうそんな時期?次の新兵何期だっけ?

アイラ

104期だね

ハンジ

もうそんなに経ったの?

アイラ

早いよねぇ、じゃなくて書類終わらせるぞハンジ

ハンジ

えーーー

私は笑いながらペンを手に取る。

相変わらず、私たちにはやることが山積みみたいだ。

みなさんこんにちは! 読んでくださりありがとうございます!

拙い文章ですがこれからもちょくちょく更新するので読んでいただけたら嬉しいです

いいね、コメント等お待ちしております

あの夕焼けの丘で君を待つ~アイラ・リーネルの願い~

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