兄弟だから〜後編〜

竜胆side

俺は全身が震えていた。

言えない。言えない。兄ちゃんに言えるわけない

言ったところでっ…………なにも……

何も変わらないんだｯ…………

蘭side

俺の予想は当たっていた。

そうだ……そう。その顔が見たかったんだよ。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

そうだ。そう。その絶望している顔。

愛おしくてたまらない。

俺は竜胆を愛している。けど、

他の女と遊んだり。 竜胆に『両思い』という名の希望を見せないように。

そして、それをみて苦しんで悲しむ竜胆の姿が

苦しいほど美しい……

けど……。他の男に抱かれてる 竜胆の姿を頭に描くのは体に毒だ

そいつを殺したくてしょうがない。 苦しむ顔がみたくてやってるのに

これじゃあ、まるで、俺が馬鹿みたいじゃないか。

そろそろ手出したって…………

文句はないよね。

竜胆side

ﾊﾞﾀﾝｯ

なんでっ……なんで……。兄ちゃん……。

どうしよう…………、兄ちゃんはどう思ったんだろう。

やっぱり今からちゃんと言いに行った方が…………

でもやらないと……。まだ兄ちゃんの事忘れられてない。 まぁ、1回で忘れるはずないか……

やっぱり兄弟で……しかも男同士って……

変なのかなぁ…………。

z z Z

次の日

ｶﾞﾁｬｯ

いつも通りだった。相変わらずリビングは 静けさで包まれていた。

やっぱり昨日のことで兄ちゃんも何か感じているのだろうか。

でも……。兄ちゃんの脳内に俺がいるって。 俺のことを考えてくれてるって思うと。

すごくゾクゾクするな……

しまった……まずいことを言ってしまった。

蘭side

こんなにも歪んだ愛し方は間違ってると思う

俺でも自覚している。

けれどもやめられない。この快感が…。

どれだけ素晴らしいのか…………。

竜胆side

兄ちゃんに突然そんなことを言われた

それって…………つまり…………

蘭の部屋

ﾄｽｯ

そこで俺の意識は途切れた。

ﾊﾟﾁｯ……

どれくらい意識を失っていただろうか。

わからない。けど。目覚めた瞬間

手と足首と、首に違和感を覚えた。

ｼﾞｬﾗｯ……

違う。違う。なにもかもちがう。

こういう事じゃない。俺は。俺は…………。

いやっ…………いやだ……

けど少しなら……兄ちゃんにこういう事されるの…

嬉しかったり……なんてね…………。

数ヶ月後

ﾄﾞﾁｭﾝｯ♡♡

ｺﾞﾘｯ♡///ｸﾞﾘｭｯ♡♡

「二度と離さないから。」