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父が、死んだ
首に縄が掛かった状態で発見された
生前、父は孤独だった
父
康人
康人
幼少期、記憶にあるのは優しい笑顔の父
それが変わったのは...
上司
父
父
上司
上司
父
父
父
康人
康人
父
父
首を傾げた息子は
笑って言った
康人
康人
父
康人
褒めて欲しいと言わんばかりに誇らしげな息子
無垢は、残酷だ
上司
父
父
上司
上司
父
父
康人
父
康人
父
父
康人
康人
父
父
父
あれから、10年が経った
父は俺の為に死ぬ気で働いてくれた
俺の、20歳の誕生日
父からメッセージが届いた
父
康人
父
康人
父
父
父
康人
父
康人
父
父
胸騒ぎがした
父が、首を吊って死んだ
遺書には仕事への向き合い方が分からなくなったこと
味方が誰もいない中俺を守る為に働いてくれていたこと
そして、俺への謝罪の言葉がたくさん書かれていた
一瞬ニュースで父の事が流れた
それからすぐに別のニュースへと移り変わっていく
他人の死なんてそんなものだろう
ピンポーン
康人
警察
警察
メッセージをもらったあと
嫌な予感がした俺は急いで実家に向かった
康人
康人
そこに居たのは
首に縄をかけ、椅子の上に立った父だった
康人
康人
父
父
康人
初めて聴く父の怒鳴り声だった
父
父
康人
父
そう言うと
康人
父は椅子を蹴飛ばした
父
父
苦しそうに足をバタバタする父
父
父
康人
俺は父の首に手をかけた
楽に逝けるようにと願って
世間は俺を悪だと罵った
それでもいい
けれど俺の罪が自殺ほう助だって言うんなら
全く理解を示さず
父に誰も手を差し伸べ無かった
そして父を死に追いやった
この社会こそ自殺ほう助じゃないのか