TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ザッザッザッ

???

…そっか

???

こんなに全部無くなっちゃうだね

大事な記憶を思い出す

A-153

ねぇ、先生

先生

…なんだ

A-153

ぼく、先生が好きだよ

先生

馬鹿言ってないで早く寝ろ

A-153

…また血抜くの?

先生

A-153

ん、どーぞ!

先生

はぁ、何時になったらお前のバカは治るんだか…

A-153

馬鹿じゃないよ!

先生

はいはい、

先生

ほら、針、

先生

刺すぞ

A-153

うん、

先生

終わり、

A-153

え〜、先生もう居なくなっちゃうの。?

先生

大人しくしてろ

A-153

先生が出ていく

P-893

…(チラッ

A-153

あー!白髪くんだ!

P-893

その呼び方やめてよ…

A-153

何しに来たのー?

P-893

…ボクここから出たい

A-153

白髪くん…?

P-893

一緒に帰ろうよ…

A-153

出ないよ

A-153

白髪くんはどうして出たいの…?

P-893

わかんない

A-153

一緒にいようよ…

P-893

…うん

先生

お前らは返さねーよ

A-153

あ!先生だー!

P-893

…何しに来たの

先生

おい、白いの次はお前の血だ

A-153

えー、先生僕は?

先生

お前はさっきしただろ

先生

行くぞ、白いの

P-893

…わかった

A-153

じゃあまたね!白髪くん、先生!

次の日

A-153

あのね、先生

A-153

僕、どうやってここに来たか覚えてないの

先生

…ここに来る前なんてない

A-153

でも白髪くんが、あるって言ってたもん

先生

チッ…

先生

そんなのお前が覚えてないだけだろ…

A-153

先生もここに来る前があったの?

先生

うるさいっ!黙れ

A-153

先生はなかったのかな〜、?

先生

黙れ、

A-153

いっ、たい

先生

A-153

急に針抜かないでよ…

先生

A-153

怒ってる?

先生

終わりだ、部屋戻れ

A-153

…はーい

部屋を出てく

白髪の子の先生

また、冷たくしてるんですか?

先生

だからなんだ

白髪の子の先生

あの子居なくなっちゃいますよー?

先生

好かれている方がのちのち面倒だ

白髪の子の先生

…まー、否定はしませんが

先生

…(部屋を出る

白髪の子の先生

(はぁ、あの人もツンデレですよね〜)

A-153

あ!白髪くんだー!

P-893

採血おつかれさま

A-153

そういえば

A-153

白髪くんの先生とすれ違ったよー!

A-153

次は白髪くんの番かもねー

P-893

そっか、教えてくれてありがとう

P-893

ねぇ、明日実験なの本当…?

A-153

うん!

A-153

何するかは分かんないけど…

白髪の子の先生

(ガラガラ

白髪の子の先生

あぁ、ここに居たんですね

白髪の子の先生

採血なので行きますよ

P-893

わかった…

A-153

じゃあ頑張ってねー!

しばらくして…

A-153

(パチっ

A-153

あれー、寝ちゃってた…?

先生

A-153

あ!先生だ!

A-153

ねぇー、先生今何時ぐらいー?!

先生

もう夜だ、

A-153

そっかー、

A-153

先生はどうしてここに居るの?

先生

A-153

むしー?

先生

明日の実験だが

A-153

うん?

A-153

それがどうしたの…?

先生

負担が大きい…だから、

先生

お前には拒否する権利がある…

A-153

…?

A-153

僕は拒否しないよ…?

先生

死ぬ可能性もあるんだぞ…

A-153

大丈夫だよ!

A-153

だってまだなんでここに来たのか思い出してないもん!

A-153

だから死なないよ!!

先生

…わかった

先生

拒否しないそれでいいな?

A-153

うん!

先生

だとよ、

白髪の子の先生

!(部屋に入る

白髪の子の先生

気付いてましたか…

先生

これで文句ないな

白髪の子の先生

まぁ、この子がそう言うなら仕方ないですね

A-153

…白髪くんの先生が心配してるより

A-153

僕は自分の意思でここに居るよ

白髪の子の先生

っ…そうですか

次の日

A-153

…えへへ

A-153

先生きんちょーしてる?

先生

早く寝ろ

A-153

うん

先生

(麻酔を打つ

A-153

この実験が終わったら先生のこと

A-153

もうちょっと知りたいな…

先生

五月蝿い

A-153

おやすみなさい、先生(ウトウト

先生

…おやすみ

???

お前なんて生まれなければ良かったのよ

???

このロクデナシ!

僕…?

ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!

僕…?

殴らないで

僕…?

お願いします

???

お前がいなければあの子も死ななかったのに

???

なんであの子は死んでお前みたいな役たたずは生きてるの!?

僕…?

ごめんなさい、ごめんなさい

???

お前なんて、お前なんて

ノイズが走る

僕…?

はぁっ、はぁっ、

僕…?

うぅ、走らなきゃ…

僕…?

誰かっ、誰かっ

僕…?

助けて…

僕…?

ハァッハァッ

僕…?

足が痛いよ

僕…?

殴られたアザが痛いよ

僕…?

なんでこんなうぅ(ポロポロ

ドンッ

僕…?

わっ!?

僕…?

ごめんなさい、ごめんなさい

先生

おい、ガキ大丈夫か?

僕…?

僕…?

たっ、助けて

A-153

(パチッ

先生

!!

先生

…起きたか

A-153

先生だ!

先生

A-153

あのね、先生

A-153

僕、ここに来る前に先生と会ったことある…?

先生

ない

A-153

そっか、

バタバタ

P-893

あおめっ!(ガラガラ

A-153

あ!白髪くんだー!

P-893

良かった、

A-153

僕はいつだって大丈夫だよー!

P-893

もう動けるの?

A-153

うんっ!元気いっぱい!

P-893

そっか、

白髪の子の先生

(ガラガラ

白髪の子の先生

次は君の番です

白髪の子の先生

行きますよ

P-893

はい、、

A-153

行ってらっしゃい!頑張ってねっ!

P-893

うん、!

僕…?

こ■▫ちは

A-153

え?ぼ、く?

僕…?

そうだ■、君は■■■る

A-153

な、に?よく聞き取れないよ…

僕…?

大丈夫、ぼ■といっしょ、■■れば

A-153

…?

A-153

ここはどこ?なんで僕が2人いるの?

僕…?

呼んでる、帰りなよ

僕…?

ねえ、君は逃げてね

A-153

え?

A-153

(パチっ

A-153

え…先生!助けて

A-153

火が…なんで?

警告、実験体P-863において■■■まし、た

直ちに避難■てくださっ、…

プツッーツー

A-153

白髪くん…?

先生

(ガタンッ

先生

おいっ!逃げるぞ

A-153

先生…白髪くんは…?

先生

いいから行くぞっ

A-153

先生、僕は行かない

先生

はぁ?何言って

A-153

行かない、、

先生

今は駄々こねてる場合じゃ

A-153

先生は逃げなくていいの、?

先生

お前を置いってってどうするんだよ?

A-153

この前の実験でね

A-153

少し思い出したの

A-153

ここに来る前の記憶

先生

…!

A-153

僕は居場所がなかったでもね

A-153

先生はここは僕が居ても良いって思わせてくれた

先生

だからってここに居てもどうにもならない、!死ぬだけだ!

A-153

それでもここが僕のすべてだから

A-153

先生、僕を拾ってくれてありがとう

A-153

居場所をくれてありがとう

先生

…わかった

先生

俺も残る

A-153

え、?

先生

ちゃんと最後まで見届けないとな、笑

A-153

やっぱ先生大好きー!

先生

おっおい!

2人でベッドに座る

A-153

せんせえ、ありがとう

先生

なにがだ?

A-153

いっしょにいてくれて…

先生

あぁ、…

A-153

ねむくなっちゃった

先生

そうだな…おやすみ

次に目が覚めたのは病室だった

知らない病室

僕以外みんな助からなかった

それでも周りの大人は

「貴方だけでも助かってよかった」

そう言って笑った

知らない病室は前のとこよりも綺麗のはずだったのに

どす黒く汚かった

僕を救ってくれた大事なものは全部無くなってしまった

そしてもうひとつ僕は"僕"を取り戻した

母親に壊された"僕"を

この世界は残酷で汚くて気持ち悪い

だけど僕が死んでしまったら

あの時が消えてしまう気がして必死に生きた

ザッザッザッ

そっか

こんなに全部無くなっちゃうだね

燃え尽きて廃墟になった居場所を見つめる

それはこの世から無くなってしまった事を痛く実感させた

無くなってしまったあの日から

ずっと必死に生きた

みんなと過した証拠が消えないように

先生…僕ね

もうすぐ死んじゃうんだって

僕がそれまで受けてた実験の数々は

しっかりと身体に残った

それの反動でしか無かった

だから、もうすぐ逢いに行くね

最後に見たのは身を投げた海だった

酸素がなくなって苦しくなる

肺に水が入っていくのがわかった

それでもどんどん沈んでいく

視界が暗くなってく

「ねぇ、先生次会ったら色んなとこに行って幸せになろ」

「…あぁ、そうだな」

そう囁く声が聞こえた気がした最後だった

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚