その日は、俺らの初のサイン会ということもあり、朝からバタバタと準備をしていた
会場に着く前にヘアメやらメイクやら入念に準備をした俺たちは、開始時間まで控え室で話をしていた
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
りぃちょ
キャメロン
キャメロン
キャメロン
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
18号
18号
18号
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
りぃちょ
キャメロン
浮き足立つ俺たちは、期待と不安を抱えながらリスナーの前へと出るための廊下を歩き出した
リスナー
リスナー
リスナー
リスナー
リスナー
リスナー
リスナー
リスナー
俺らの姿が見えた途端、並んでいたリスナー達は歓声をあげて出迎えてくれた
その様に、言い様もない安堵感と緊張感に襲われ、表情が強ばるのを感じた
ニキ
ニキ
ニキ
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
俺の顔が固まってることに気づいたニキが横にやってきて、そっと周りからは見えないように手を握ってきてくれた
そこから伝わる温もりに、少しずつ力が抜けていくのを感じた
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
キャメロン
キャメロン
りぃちょ
りぃちょ
キャメロン
マネージャー
マネージャー
ニキ
しろせんせー
りぃちょ
キャメロン
18号
マネージャー
マネージャー
マネージャー
マネージャー
マネージャーに促され、リスナー達がそれぞれの目当てのメンバーの前に並ぶ
俺たちはリスナー達と少し会話をしながらサインを書いて別れるを繰り返していた
その時だった
会場は道路や歩道と面していて、リスナーではない全く俺らのことを知らない人間もチラチラとこちらを覗き込んだりしてきていた
気づいてはいた……それに注視せず気にしないでいたら良かった……とても今更だけれど……
通行人
通行人
通行人
通行人
通行人
通行人
通行人
通行人
通行人
俺らのことを知らない人が多いのは仕方がないと分かっていた
ただ、この言い方だと俺らだけではなくリスナーの事も貶められているようで気分が落ちていくのを感じた
ふと隣を見ると、列が一旦止んでいたりぃちょが道路の方を見つめて目を見開いていた
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
そこから先の俺らは、リスナーには何とか笑顔で対応をしていたが、上手く笑えてるのか分からないくらいには心を乱されていた
ニキ
キャメロン
18号
18号
しろせんせー
りぃちょ
サイン会が終わって帰り道
興奮冷めやらぬニキ、キャメ、18号の3人は笑顔で今日の話をしていた
俺とりぃちょは、頭の中に先程の会話がチラついて会話の中には入っていけなかった
そして、暇さえあればエゴサをして、今日のイベントに関するアンチのようなコメントを見つけては凹んで……気づかれないように唇を噛み締めていた
隣にいるりぃちょも、似たようなことをしていて笑顔がぎこちなくなっていた
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
遠くを見ながら会話をしていたからりぃちょがどんな顔をしていたのか分からない
でも、時折つまったように言葉を止めていたから、もしかしたら泣くのを我慢していたのかもしれない
それくらい、辛辣な言葉の数々がネットの海を漂っていて、俺らの心が少し折れてしまうには十分だった……
コメント
9件
なんか、ほんとにサイン会言ってきたからこんなこと言われてないか心配だな、、
なるほどぉ、、