テラーノベル
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夕方の境内は、やけに静かだった。
叶夜は少し前に用事があると言って 私と別れた。
一人で歩くこの時間が、 最近はあまり好きじゃない。
美琴
そう思うとした、その時
??
背後から軽い声がした
振り返ると、見知らぬ男が立っていた
灰色がかかった髪に、楽しそうな笑み
美琴
灰縁
灰縁
あまりにあっさり言うものだから 逆に言葉が詰まる。
灰縁
灰縁
美琴
警戒して距離を取ろうとすると、 灰縁は1歩、鳥居の方へ下がった。
灰縁
灰縁
心臓が強く鳴った
美琴
灰縁
鳥居の外。
境界の向こう側。
灰縁
灰縁は肩をすくめる
灰縁
灰縁
美琴
灰縁
灰縁
灰縁の口角が微かに少しだけ上がる
灰縁
灰縁
灰縁
1歩。
灰縁が外へ誘うように、手を差し出す
足が動きそうになる。
その瞬間
叶夜
聞きなれた声が境内に響いた
美琴
美琴
叶夜が、 息を切らしてこちらへ駆け寄ってくる
叶夜
その声は、いつもより 少しだけ強かった。
灰縁は、叶夜を見て目を細める
灰縁
灰縁
叶夜
叶夜
私は叶夜の背中を見つめる
小さくて、
でも__
逃げなかった。
灰縁
叶夜
叶夜
灰縁は一瞬、何かを考えるように黙った
それからにやっと笑う
灰縁
灰縁
1歩後ろへ下がる
灰縁
風が揺れたかと思うと、 灰縁の姿は、もうなかった
しばらく何も言えなかった
美琴も私も何も言えなかった。
叶夜
最初に口を開いたのは私だった。
美琴
叶夜
叶夜
視線を落とす。
叶夜
叶夜
美琴は驚いたように目を見開いた
美琴
叶夜
美琴
声は少し震えていた
美琴
美琴は1歩近づく
美琴
私ははっとして顔を上げた
叶夜
美琴
美琴
胸がきゅっとなる
叶夜
また謝ってしまう
美琴は、ため息をついた
美琴
美琴
それから美琴は小さく笑った
美琴
叶夜
鳥居はまだそこにある。
外の世界はまだ遠い。
でも。
この人の隣にいる限り、
私は、
独りじゃない。
コメント
12件
もうなんか、、尊すぎてやばい語彙力どっか行った

面白すぎて朝ごはん落とした(?)